day 6
台東 Taitung → 玉里 Yuli
台東 Taitung → 玉里 Yuli
10月9日。台東から出発します。この日は好奇心に釣られて、一般的とされるルートとは全く違うルートを走ることになります。
まず台湾鉄道の台東駅の方向に走り、さつまいもチップスの有名店に向かいました(https://maps.app.goo.gl/8GE2GNeJS9rveiDv9)。台東の有名な土産のようです。袋がパンパンなので15Lのバッグに入るか心配でしたが、ちょうどピッタリ満杯になりました。15Lでよかった。残り三日間、このさつまいもチップスを引っ提げながら走ることになります。
一般的なルートは内陸に入り山に挟まれたエリア、通称花東縦谷を走るというものです。台9線沿いを走ることになるのでコンビニも多く、道も平坦とされています。しかし僕はここで、
「なんか海沿いに三仙台とかいう場所あるな。。。仙台が三つあるのか?」
「昨日のヒルダウン気持ちよかったな。もう一回ヒルクライムしたい。」と調子に乗り始めていました。
そして、「最初は海沿いを走って三仙台を見に行き、その後に山越えをして内陸に入ったらいいのでは⁉︎」と閃いてしまいました。
2日連続のヒルクライム決定です。はい。
研究者だからといって何事も合理的に行動するとは限らないのです。むしろその非合理性に人間の本質が詰まっています。(要出典)
台東駅は内陸に入った箇所にあるのですが、さつまいもチップスの店からわざわざ引き返し東海岸へ向かいます。海岸沿いを走るがゆえ、この日も北からの向かい風に抗うことになります。そのうえゆるーいアップダウンが続きます。海岸沿いは標高が低いだけでアップダウンがないわけではない。しかし5日目と違い、自分で決めたのだから仕方がありません。この日くらいから歯を食いしばる頻度が増え、疲れの蓄積が見えてきたような気がします。
とはいえ、この日も海と山のコントラストのある景色が綺麗でした。
昼過ぎに三仙台に到着しました。もともと一つの岬となっていた火山岩が長い年月の侵食を受けて離島へと様変わりしたさまが、「3人の仙人が岩の上で休んでいる」と語られてこの名がついたようです。三+仙台ではなく、三仙+台であった。この離島へと向かう立派な橋があります。この橋を上り下りする階段が個人的には厳しい運動であり、一セクション目で引き返してしまいました。軟弱。三仙台ではダイビングや植物を楽しむこともできるようです。
ちなみにここで「初鹿牧場」という牧場の存在を知りました。三仙台の売店でその牧場の紙パックの牛乳を飲んだのですが、ちょっと目が覚めるレベルで美味しかったです。牛乳の風味がとても強くて口当たりがまろやかだった。「北海道の牛乳が美味しいと覇権を握っているのは、牛乳は暑くない地域で美味しくなるから」という安直な理解を持っていたのですが、台東は寒いとかいう概念を知らない熱帯地域です。なんでこんなに美味しいの?
今度は初鹿牧場にも行ってみたいです。
三仙台を出発し、目的地の玉里に向かいます。玉里は花東縦谷の真ん中に位置しますが、花東縦谷という名前のから察しうるとおり、このエリアは西に中央山脈、東に海岸山脈と、山脈に挟まれた縦長の平野です。この日に見えていた山は海岸山脈の山系です。標高2000m以下と台湾内陸部に比べると低く感じますが、海沿い近くに位置するせいか目の当たりにすると妙に高く感じました(気のせい?)。
台30線という国道が、海岸山脈を横断する形で海岸沿いのエリアと玉里を結ぶ国道となっているので、ここを走ることにしました。勾配だけは前日にも劣らないしっかりとしたクライムと戦います。50分くらいずっと登り続けて、トンネルに到達。台東の海とはここでお別れです。とっても綺麗だったので名残惜しいですが、旅とは名残惜しさの連続であるべきです。トンネルに入り、花東縦谷の最中へと突入。まもなく玉里に到着しました。
ヒルダウン、たのしかった〜〜〜。
玉里、単に距離的にちょうどいい場所に位置する町だからという理由で泊まることにしたのですが、グルメと地理の点で面白かったです。この日はグルメ。ホステルに着いて(https://maps.app.goo.gl/so1SezSSkqkvCzp58)洗濯を回した後、まず同僚におすすめされたかき氷屋さんに向かいました(https://maps.app.goo.gl/7we9LopVoATMQF8G6)。ここのレモンミルクかき氷がとても美味しかったです。店主のおじさんも優しい人でした。しかも70NTDと、安い。だが、台湾のかき氷はどこもかしこもでかすぎるのです。
その後、「玉里麺」を名乗る看板がいくつかあるのを見つけました。なんやそれ、と思い挑戦することにしました。僕が食べたのは汁なしの麺ですが、東京のラーメンを想起させる、濃い目の醤油ベースの麺でした。細麺を頼んだのもあり、僕好みのB級グルメだったと思います。
玉里、どうやら臭豆腐も有名らしいです。僕は決して嫌いではありません。揚げたものに関しては好き、まであります。しかしこの日は普通に時間が遅くてありつけませんでした。まあ仕方ない。