皆さんが普段どういう世界を見ているか、しっかり意識したことはありますか?
皆さんが見ている世界は実は外界そのものではなく、脳や神経系による画像処理が施された世界です。この画像処理について少し調べてみると、人間にとって非常に理にかなった優れた処理であることがわかります。つまり、皆さんが見ている世界は知の宝庫なのです。
永井研究室では、そんな「視覚」の情報処理を研究しています。
研究室からのお知らせ
研究室見学をご希望の方へ
研究室見学をご希望の方は、永井(nagai.t.aa@m.titech.ac.jp)までお気軽にご連絡ください。日時調整の上、対応いたします。
その他お知らせ
2024/6/19 社会人博士課程の李さんの研究もScieintific Reports誌に出版されました。色の差を判断するとき、その差が大きくなるにつれ、色差の量的判断から色のカテゴリー(例えば黄色とオレンジ色の違い)に基づいた判断にシフトしていくことを示しました。「色差」とは何か、またカテゴリーの役割とはなにかについて、深い示唆を与えてくれる結果です。この出版に合わせ、この論文の内容を、千葉大の溝上先生に開催していただいたSymposium on color vision and facial skin colorにて永井が宣伝してきました。なお、この研究は、山形大学のOB伊藤くんの修論から継続して行ってきたものであり、山形大⇒東工大へとつながった形です。
Kashi Li, & Takehiro Nagai: Increasing magnitude of color differences amplifies category effects. Scientific Reports, 14, 13665, 2024 (link to the article).
2024/6/6 B3の小泉さんが研究室に新たに配属(前期の間は仮配属)になりました。年度途中からということで追いつくのが大変かと思いますが、少しずつ慣れていってください。よろしくお願いします。
2024/5/22 新人さんのテーマも決まり、研究活動に少しずつエンジンがかかってきました。そんな中、6,7月に学内外で色々研究発表してきます。これからデータ整理とプレゼン練習です!
東京工業大学情報通信コース構想発表会
M1のWangさん、Jiangさんがそれぞれポスター発表
Symposium on color vision and facial skin color@Chiba Univ.
Takehiro Nagai (invited): Color appearance influenced by color experiences
日本色彩学会第55回全国大会[福岡]'24
花田郁斗、永井岳大:抽象画の色彩選好に関わる色彩特徴 〜機械学習モデルによる解析〜
岡本夕奈、永井岳大:照明分光分布の違いによる背景色変化が色恒常性に与える影響
木下凪、鈴木雅洋、増田修、内川惠二、永井岳大:ipRGCの明るさ知覚への寄与における色相依存性
永井岳大、堀内涼葉:色の世界は変わる:色弁別の経験に起因する知覚色の変容
The 16th Asia Pacific Conference on Vision@Singapore
Kenta Nakajima, Takehiro Nagai: The impact of temporal attitudes on physical and affective material impressions – an analysis using EEG
Li Kashi, Takehiro Nagai: Removing attention deteriorates the judgment of large color differences
2024/4/26 今日は金子研究室と合同で新歓パーティを学内で行いました。それなりに多くの方々と話せましたが、皆さん元気で良いです!そんな日に、昨年度末に修士課程を修了した堀内さんの研究が、Scientific Reports誌の論文として出版されました。特定の色の見分けを短期間繰り返すだけで、色の見え方や色名の使い方が変わるという内容で、色覚の成り立ちを考える上で非常に面白い結果です。
Suzuha Horiuchi, & Takehiro Nagai: Color discrimination repetition distorts color representations. Scientific Reports, 14, 9615, 2024. (https://doi.org/10.1038/s41598-024-60283-4)