徳山神楽

五方の神を拝む神楽

徳山神楽は、徳山神社の例祭の夜に奉納される神楽です。色紙の紙垂とヒイナを藁縄につけた天井飾りの下左手に御幣をはじめとする採り物を、右手には鈴を持ち、のびやかな笛の音に合わせて、東南西北そして中央の五方の神を拝む神事です。

現在に伝わる演目は神前の舞、四座の舞、五躰龍の舞、湯の舞など15を数えます。

徳山神楽の由来

大井川、安倍川の山間部にはそれぞれの集落にそれぞれの神楽が伝わっており、天井飾りや採り物、よく似た音曲、五方を拝むという共通の特徴を持っています。

この地域の神楽がいつの頃から始またのかは不明ですが、八草(智者山東側の集落で現在静岡市)の神職高橋家が静岡の浅間神社から受領した「藁科於四ヶ郷ノ内神楽作法」寛永12年(1635)の文書では、これらの神楽の原型と思われるものが記されています。

徳山神楽の由来は定かではありませんが、江戸時代には徳山地区に伝わり定着していたようです。徳山神楽の神楽歌を記した文書としては、延宝2年(1674)『神をくり』 が最も古いものとして残されています。

徳山神楽は、当屋からの道行、座揃行事(神よせ)、神楽、湯立て、〆切行事(神おくり)が、神楽祭という独立した神事として構成されていて、静岡県中部山間地域の神楽の姿を良く残しているといえます。

文化財として

静岡県指定無形民俗文化財 平成8年

徳山古典芸能保存会

浅間神社で行われる徳山の盆踊、また徳山神社で行われる徳山神楽を保存伝承してゆくための組織です。祭典の前には盆踊や神楽の練習を行い、祭典当日に奉納をします。

徳山古典芸能保存会では、協力していただけるを募集しております。詳しくは徳山古典芸能保存会のページをご覧ください。