鵜飼哲の挨拶

このキャンパスに、この街に、魂の一部を残してきた者にとって、立て看規制の強行は看過することができません。立て看、ビラ、ステッカー、ポスターは学生の形成過程に不可欠のメディアであり、その規制は学園生活の「目」と「耳」ばかりでなく、「鼻」と「口」まで塞いでしまうことになるでしょう。思想と表現を「窒息」させ圧殺しようとする暴挙に、決然と否を突きつけましょう。


この大学の学寮に長年生活した者にとって、改築の必要に乗じた自治の切り崩しは座視することができません。勉学、娯楽、そして闘争の時間が浸透し合う、学び合い語り合う場としての寮空間は、大学当局の監視・管理の欲望に抗して、幾世代もの学生たちによって守られ、生きられてきました。この営為の尊厳をあらためて内外に宣言し、来るべき寮生たちに引き継いでいただきたいと思います。


この闘いのために立ち上がられた皆さんに心より敬意を表します。まもなくお会いできることをとても楽しみにしています。

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