あさごたけのこ倶楽部では、気づきの事例検討会を実践する準備として、2年間グループで基礎学習をします。
この基礎学習では、対人援助者自身が内省し自分自身を見つめることが大切であること、利用者を理解するためのアセスメントの枠組みを知ること、家族を見ていく視点を養うこと等を、テキストに沿って学んでいきます。
また、気づきの事例検討会の目的やルール、グループで質問を重ねることの大切さなど、気づきの事例検討会の考え方と進め方についても学びます。
このことにより、対人援助の基礎を身につけると同時に、グループの信頼関係を醸成し、「うまくいったことも」「できなかったことも」安心してオープンにできる信頼関係を養っていきます。
お互いを信頼できてこそ、共に学び合い、高め合える土壌が育まれるのです。
2006年度から2023年度にかけて、朝来市では、本書を基礎学習の共通テキストとして使用していました。(当初は第1版を使用)
テキストを読み込み、グループで「大切だと思ったところ」「難しいと思ったところ」を意見交換します。
読み返すたびに、新しい気づきがあり、また新たな箇所にアンダーラインをひきたくなります。いろいろな本を10冊読むのなら、この本を10回読む方が対人援助者としての力になると感じる1冊です。
2024年度からは、共通テキストとして本書を使用しています。理由は、ケアマネジャーだけではなく、相談支援専門員や精神保健福祉士など、多職種で気づきの事例検討会を実施するようになったこともあり、より深くアセスメントを学びたいという理由からです。
あらゆる世代の、あらゆるニーズを抱えたクライエントの理解に必要不可欠な、対人援助者としての基本姿勢と、知識、スキルを学んでいきます。
ちょっと大変ですが、その都度、課題となるテキストの範囲を読み込み、レポートにまとめて提出します。
レポートの提出先はドロップボックスを使用し、当日は、自分のレポートを人数分コピーして持ち寄ります。
同じ本を読んでいても、人によって気になる部分が違うので、お互いに新しい視点が学べます。また、現場での体験と、テキストに書いてあることを結びつけて言葉にするトレーニングにもなり、「理論」と「実践」をいったりきたりしながら考える力が養われます。