作品に着色しないのはなぜ？

【飴色の魅力】

竹製品が飴色に変わることは、単なる色の変化以上の意味を持っていると思います。

なぜ「良い」と感じるのか

深みと温かさ：飴色は、使い込むほどに竹の表面に現れる、深みのある黄褐色です。この色は、どこか懐かしさや温かみを感じさせ、心を落ち着かせる効果があります。 

唯一無二の風合い：木材と同じように、竹も一つとして同じものはありません。飴色への変化は、それぞれの竹が持つ個性や使われ方によって異なる表情を見せるため、唯一無二の風合いが生まれます。 

歴史と愛着：使い続けることで徐々に色が変わっていく様子は、その製品が過ごしてきた時間や、持ち主との思い出を物語っている事ににより製品への愛着がより一層深まります。 

自然素材の証:：人工的な着色ではなく、自然素材である竹が持つ本来の変化であるため、本物で質の良いものだと感じられます。

【時間が育む美しさ】

着色せずに竹本来の色を活かしているため、時間とともに美しい飴色へと変化していきます。

変化を楽しむポイント

使い込みの証：日々の使用や手で触れることによって、竹の油分が表面に出てきて色味が変化します。これは、長く大切に使っている証拠でもあります。 

照明との相性：飴色は、室内の照明や自然光の当たり具合によって、様々な表情を見せてくれます。光の加減で色合いが変わる様子も、楽しむ一つの醍醐味です。

【作品と持ち主の関係性】

飴色に変化する過程は、作品と持ち主の関係性をより一層深める事になります。

経年による愛着と価値

自分だけの作品：時間と共に色が変わることで、その作品は「自分だけのもの」という特別な感覚を与えてくれます。使い込むほどに独特の風合いが増し、愛着が深まると感じます。 

時の経過を表現：飴色は、竹細工が時を刻んできた証です。過去から現在へと続く物語を作品が語りかけるようで、持ち主は作品と共に歩んだ時間をより実感できます。 

思い出との結びつき：作品が傍らにあった時間の中で、さまざまな出来事や思い出が作品に宿ります。飴色の変化は、そうした個人的な思い出と作品を結びつけるきっかけにもなると思っております。

【日常生活での存在感】

飴色に変化した竹細工は、空間の中でより一層存在感を放ち、日々の生活に彩りを与えてくれます。

空間への影響

温かみのあるインテリア：落ち着いた飴色は、どんな空間にも自然に溶け込み、温かみのある雰囲気を作り出します。和室はもちろん、モダンな洋室にも調和し、空間に深みを与えてくれます。 

視覚的な安心感：長く使い込まれたものが放つ安らぎは、目にするたびに心を落ち着かせてくれます。日々目にするものだからこそ、視覚的な安心感は大切だと感じます。 

次の世代への継承：飴色になった竹細工は、アンティークとしての価値が高まります。親子代々受け継いでいくことで、家族の歴史を語る大切なアイテムとなり、より深い価値を持つようになると幸いです。 

精神的な豊かさ：日々の生活の中で、竹細工がゆっくりと飴色に変化していく様子を見守ることは、時の流れや自然の摂理を感じさせ、精神的な豊かさをもたらします。完成品を手に入れるだけでなく、その成長も楽しむという、これまでの消費とは異なる価値観を生み出すと考えております。 

当店「ひだまり竹工房」のユーモラスな作品、遊び心あるデザインと、経年による飴色の変化が合わさることで、唯一無二の存在として持ち主の生活に寄り添ってくれる作品になればこの上ない幸せです。