門馬先生初恋の人・大エルミタージュ展絵ハガキ
小生が高輪二中二年生のとき、職員室に入ったら先生の机の上にキレイな女の人の「絵ハガキ」が有りました。思わず見惚れましたが、卒業後はすっかり忘れていました。10年位前大ロシア展が渋谷の文化ホールで有り、広告に出ていた絵を見て「アッ門馬先生の机!」と思い出し、家内と二人で早速出かけ実物に見とれました。ポスター、絵ハガキ等記念に購入し、その後先生にお届けしたら大変喜ばれると同時に「60年以上昔の事を良く覚えていたね」とビックリされました。そして「あれは僕の初恋の人に良く似ていたので飾っていたんだ」と稔らなかった青春時代の想い出話をして下さいました。「時々思い出す事があるよ」とも仰いました。実物はロシアのエルミタージュ美術館に展示されており、画題は「忘れ得ぬ面影(ヒト)」でした。
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【エルミタージュ美術館解説】「忘れえぬ人」イワン・クレムスコイ 1883年 油彩 キャンバス 75.5x99cm この作品はロシアの「モナリザ」と言われるほどの傑作です。クレムスコイはこのモデルについて何も語っていません。
ですから、ダ・ビンチの「モナリザ」のように何やら謎めいた人物としてとらえてしまいます。身なりや物腰、その態度からして上流階級の高貴な女性と思われますが、馬車の上から冷ややかに見下すような視線は近寄りがたく高慢な雰囲気を漂わせています。冬の背景を極端に薄く描き女性を際立たせることによって、ますますこの女性への好奇心が増幅されると同時にこの作品のタイトル「忘れえぬ人」が何ともロマンティックな響きを持っています。