視覚を通した
脳の情報処理の研究
栗木研究室
About SU Vision Laboratory
Saitama University (SU) Vision Laboratory は2021年4月に発足しました.前の所属でのHPはこちら.
人間が視覚情報を得る仕組みの研究を通して脳の中の情報処理にかんする理解を深め,ゆくゆくは情報通信・AIなどで応用されるような基礎的な原理の解明を目標としています.
特に,色を知覚するための脳内の情報処理について詳しく調べています.色は,形や大きさなどと違って触覚など他の感覚に依存せず,視覚に閉じた情報処理が行なわれており,脳内の情報処理の原理を調べるのに好適です.また色知覚は視覚の中でも特に肝心な部分のメカニズムが未解明で,研究しがいのある課題です.
知覚を計測する実験心理学(心理物理学)的な手法,脳活動を計測する神経科学的な手法(fMRI,EEGなど),実験結果のデータマイニング,実験結果から導かれる仮説を検証するための計算モデルなど,複数の技術を組み合わせて研究をします.詳しい説明はこちら.
学生さん(卒研,修士課程,博士課程)への説明はこちら.
現在進行中の科研費(基盤A)プロジェクトに関するHPはこちら.
プロの方へ:色知覚の研究に関するコラボのご相談,お待ちしております.
色を使った研究は興味があるけど敷居が高い,手が出しにくいという方.
色は座標系がいっぱいありすぎて,どれを選べばいいか解らないという方.計算のしかたを知りたい方.
心理物理・脳機能計測データの取り方を知りたい方.
などなど(ただし,色に対する「気分」の研究は行なっておりません,悪しからず).
まずはメールでご相談ください(電凸禁止です).
千葉大学で行われた顔と色覚のシンポジウムで招待講演を行いました.(6/18/2024)New!
*千葉大の溝上先生のラボを 訪問中だった Dr. Sergio Nascimento と Dr. Kinjiro Amano と,関連する研究者が出席した研究会で色カテゴリーの話をしました.古い話だけでなく,埼玉大学で寺嶋君が進めている研究の一部を紹介しました.Vision Sciences Society に出席し,成果発表をしました.(5/17-22/2024)New!
* 清川先生が筆頭発表者になり,昨年度の修士卒業生の吉田圭吾君の研究に少し足したものをポスター発表しました.久しぶりに知人等に会うことができ,研究上の有益なコメントを得ることもできましたが,物価が高いし日本人参加者が少なくてびっくりでした.Dr. Mauro Costagli (Univ. of Genoa, Italy) による講演会を行いました.(3/26/2024)
* Mauro は理研BSIに所属していたことがあり (2004-2011) ,その頃からの友人です.3月中旬〜4月中旬,JSPS の助成により理研 CBS に招聘されています.MRI の新しい画像取得技術(QSM: Qantitative Susceptibility Mapping)について講演して頂きました.研究室1期生の修士4名(+1名)と,学部生6名が学位記を授与されました.(3/25/2024)
*埼大に着任して 初めて,研究室を去り社会へ羽ばたく学生(6名)を見送りました.3/26 には研究室全体で追いコンを行いました.皆さんの社会での活躍を期待しています.また研究室に遊びに来てね.質感・色覚の「濃い」研究会を実施しました.(3/22-23/2024)
*今年は Matteo Toscani ・Anna Metzger ご夫妻が対面ゲストで参加して下さいました.ご参加の皆様,ありがとうございました.科研費・学術変革領域(A)「深奥質感」の班会議@姫路にて成果発表をしました(3/13-15/2024)
* M1 の木村君,B4 の水野さん・吉田君の研究をポスター発表しました.多くの参加者から有益なご助言を頂くことができました.科研費・基盤A (2024.4 ~ 2028.3) が採択されました!(2/29/2024)
*2024.3 までの研究課題(20H00597)の後継プロジェクトです.これからも研究を頑張ります!修論生5名(一期生)が修論発表を,卒論生6名が卒論発表を無事に終わり,打ち上げをしました.(2/15/2024)
*M2 の5名は当研究室の一期生でした.無事に論文を提出し,発表を終えました.Journal of Imaging (impact factor = 3.2) に,東北大での研究成果が論文として採録されました(1/29/2024)
*東北大で最後の修論生だった佐藤一輝くんの修士論文の研究を投稿し,採録されました.オープンアクセスの論文です.日本視覚学会 2024年 冬季大会 (1/17-19) で M1 の2人,B4 の1人が発表を行い,木村 滉輔 君 (M1) がベストプレゼンテーション賞を受賞しました!(1/20/2024)
*M1 の木村滉輔君が口頭発表,M1 の梅田直翔君とB4 の福嶋さくらさんが共同でポスター発表を行いました.福嶋さんの B4 での発表は素晴らしいです.
*木村君の BP 賞受賞は,審査対象 40 件のうち2件(同点1位)とのことでした.有馬君に次いで本研究室で 2 人目です.おめでとう!研究室の芋煮会を実施しました.(11/30/2023)
*初の実施でした.東北の秋のイベントである芋煮会を,研究室全員で実施しました.宮城風と山形風の2通りを皆で手分けして作っていただく,ランチイベントでした.また来年もやります.Neuroscience 2023 という国際会議で成果発表をしました.(11/13/2023)
*最近,当研究室で行っている色知覚の脳内メカニズムに関する fMRI 研究の成果を発表してきました.久しぶりにリアルの国際会議で,非常に刺激的でした.研究室からは,栗木と M1 の高野君が参加しました.日本神経回路学会 2023 年全国大会 (9/4-6)と,日本視覚学会 2023 年夏季大会 (9/18-20) にてM1の2人がポスター発表を行いました.(9/21/2023)
*M1 の加藤 京介 君と大久保 類 君,M2の斉藤 輝 君が神経回路学会で,M1 の寺嶋 遵仁 君と高野 俊介 君が視覚学会でポスター発表をしました.M1 諸君は卒業研究を,M2 の斉藤君は最近の新しいテーマでの研究成果を報告しました.科学未来館で色の見え方の多様性に関するイベントを実施します(8/13/2023)
*#TheDress の色の見え方の個人差と,色のカテゴリーの一様性・多様性についてデモ・実験をします.学術変革領域「クオリア構造」主催の研究会(?)で色の脳内情報に関する talk をしました.(6/9/2023)
*YouTube にて録画を閲覧可能です.最近の研究を紹介しています.清川宏暁 助教が着任しました(4/1/2023)
実施中のプロジェクト
【研究代表者として】(以下,敬称略)
1) 科研費・基盤研究(A)「色情報の脳内処理過程と知覚の対応」2020.4.1 - 2024.3.31(概要)
研究分担者:金子沙永(北海道大学)、塩入 諭(東北大学)、山口真美(中央大学)、金沢 創(日本女子大学)、楊 嘉楽(中京大学)、上野賢一(理化学研究所)
2) 科研費・挑戦的研究(萌芽)「DNNの解剖による#TheDressの脳内メカニズムの解明」2021.7.9-2024.3.31
研究分担者:篠崎隆志(近畿大学)
3) 科研費・学術変革領域(A)「深奥質感」公募研究「彩色によるリアリティとその脳内メカニズム」2023.4.1-2025.3.31
【研究分担者として】(以下,敬称略)
4) 科研費・基盤研究(A)「錯視研究の新展開:AIの導入による基礎研究の深化と応用の試み 」2021.4.1-2025.3.31;研究代表者:北岡明佳(立命館大学)
5) 科研費・基盤研究(C)「変角光学的要因に基づく『本物らしさ』の質感知覚への能動性の寄与の脳神経機序の解明」2023.4.1 - 2026.3.31;研究代表者:増田 修(新潟医療福祉大学)