視覚を通した
脳の情報処理の研究
栗木研究室
About SU Vision Laboratory
Saitama University (SU) Vision Laboratory は2021年4月に発足しました.前の所属でのHPはこちら.
人間が視覚情報を得る仕組みの研究を通して脳の中の情報処理にかんする理解を深め,ゆくゆくは情報通信・AIなどで応用されるような基礎的な原理の解明を目標としています.
特に,色を知覚するための脳内の情報処理について詳しく調べています.色は,形や大きさなどと違って触覚など他の感覚に依存せず,視覚に閉じた情報処理が行なわれており,脳内の情報処理の原理を調べるのに好適です.また色知覚は視覚の中でも特に肝心な部分のメカニズムが未解明で,研究しがいのある課題です.
知覚を計測する実験心理学(心理物理学)的な手法,脳活動を計測する神経科学的な手法(fMRI,EEGなど),実験結果のデータマイニング,実験結果から導かれる仮説を検証するための計算モデルなど,複数の技術を組み合わせて研究をします.詳しい説明はこちら.
学生さん(卒研,修士課程,博士課程)への説明はこちら.
現在進行中の科研費(基盤A)プロジェクトに関するHPはこちら.
プロの方へ:色知覚の研究に関するコラボのご相談,お待ちしております.
色を使った研究は興味があるけど敷居が高い,手が出しにくいという方.
色は座標系がいっぱいありすぎて,どれを選べばいいか解らないという方.計算のしかたを知りたい方.
心理物理・脳機能計測データの取り方を知りたい方.
などなど(ただし,色に対する「気分」の研究は行なっておりません,悪しからず).
まずはメール (ikuriki_at_mail.saitama-u.ac.jp) でご相談ください(電凸禁止です).
漏水事故により,現在居室の電話が使えません(10/18-11/30).
* 9月中旬に栗木の居室(情報棟4階)が天井からの漏水事故に遭い,パソコン2台,液晶ディスプレイ2台とともに電話機が浸水被害に遭いました.安全のため電話機は処分され,居室の電話が(内線/外線とも)使えません.天井修理のため別室に避難していることもあり,メール等の手段でご連絡下さいますよう,お願いいたします.昨年,電子情報通信学会 HIP 研究会で学生が行った発表が賞を受賞することになりました(11/25/2024)New!
* 昨年度に修士課程を修了した吉田圭吾君の発表が,電子情報通信学会の Human Communication (HC) 賞を受賞することになりました.約44倍(265件中6件)の倍率だったそうです.素晴らしい!授賞式は 12/11-13 に開催の Human Communication Group (HCG) シンポジウムの中で行われ,清川先生が出席の予定です.Asia Color Association 2024(タイ,バンコク)で招待講演をしました(11/15/2024)
* "Color category and its representation in human brain" という表題で,最近の研究室での成果(寺嶋君)を交えて,これまでの色カテゴリーの研究についてお話をしました.最終日の最後の招待講演であることに直前になって気づきました.10月から,留学生2名(研究生1名,博士課程1名)が研究室メンバーに加わりました(10/1/2024)
* 研究生 の K.M. Shahriar Alam Adib さんはバングラデシュから,博士1年生の Lee Lin さんは台湾からです.Lin さんは在留許可が出て留学VISAが発給されてから来日の予定です(来日しました 11/25).科研費・学術変革領域(A)「深奥質感」の班会議@京都にて成果発表をしました(9/24-26/2024)
* M1 の木村君,B4 の水野さん・高瀬君の研究をポスター発表しました.多くの参加者から有益なご助言を頂くことができました.他の研究グループのお話も相変わらず刺激的でした.日本視覚学会 2024年 夏季大会で M1 の高瀬翔己君が卒業研究を発展させた研究成果を発表しました (9/14-16/2024) .
欧州視覚学会 (European Conference on Visual Perception; ECVP2024) で成果発表をしました.(8/25-28/2024)
*ECVP では,昨年度の修士修了生の斉藤 輝 君,現M2の大久保 類君と行った,画像スタイル変換 GAN (pix2pix) を使った #TheDress の色の見えの計算モデルに関する研究を行います.また,Perception/i-Perception の Editorial board のミーティング/会食に出ました.
国際色覚学会 (International Colour Vision Society; ICVS2024) で成果発表をしました.(7/5-9/2024)
*ICVS2024で,昨年度の修士卒業生の有馬隆人君・浜野 剛君,現 M2 の髙野俊介君らと行った fMRI による脳内の情報表現に関する研究について発表しました.また,栗木は ICVS の Board member (幹事) に推薦されました.東北大学で行っていた fMRI 研究の論文がアクセプトされました.(7/5/2024)
*任さん(2015-2017:修士)と越坂さん(2017-20;学部・修士)が行っていた,色運動と輝度運動の相互作用について fMRI を使った研究をまとめた論文が,東北大学大学院情報科学研究科の発行する IIS ジャーナルに採録されました.10月に online 先行掲載されました(10/11更新).ようやく形にできました.千葉大学で行われた顔と色覚のシンポジウムで招待講演を行いました.(6/18/2024)
*千葉大の溝上先生のご招待でした.溝上ラボに滞在中だった Dr. Sergio Nascimento と,訪日した Dr. Kinjiro Amano と,関連する研究者が出席した研究会で色カテゴリーの話をしました.古い話だけでなく,埼玉大学で寺嶋君が進めている研究の一部を紹介しました.Vision Sciences Society に出席し,成果発表をしました.(5/17-22/2024)
* 清川先生が筆頭発表者になり,昨年度の修士卒業生の吉田圭吾君の研究に少し足したものをポスター発表しました.久しぶりに知人等に会うことができ,研究上の有益なコメントを得ることもできましたが,物価が高いし日本人参加者が少なくてびっくりでした.Dr. Mauro Costagli (Univ. of Genoa, Italy) による講演会を行いました.(3/26/2024)
* Mauro は理研BSIに所属していたことがあり (2004-2011) ,その頃からの友人です.3月中旬〜4月中旬,JSPS の助成により理研 CBS に招聘されています.MRI の新しい画像取得技術(QSM: Qantitative Susceptibility Mapping)について講演して頂きました.研究室1期生の修士4名(+1名)と,学部生6名が学位記を授与されました.(3/25/2024)
*埼大に着任して 初めて,研究室を去り社会へ羽ばたく学生(6名)を見送りました.3/26 には研究室全体で追いコンを行いました.皆さんの社会での活躍を期待しています.また研究室に遊びに来てね.質感・色覚の「濃い」研究会を実施しました.(3/22-23/2024)
*今年は Matteo Toscani ・Anna Metzger ご夫妻が対面ゲストで参加して下さいました.ご参加の皆様,ありがとうございました.科研費・学術変革領域(A)「深奥質感」の班会議@姫路にて成果発表をしました(3/13-15/2024)
* M1 の木村君,B4 の水野さん・吉田君の研究をポスター発表しました.多くの参加者から有益なご助言を頂くことができました.科研費・基盤A (2024.4 ~ 2028.3) が採択されました!(2/29/2024)
*2024.3 までの研究課題(20H00597)の後継プロジェクトです.これからも研究を頑張ります!修論生5名(一期生)が修論発表を,卒論生6名が卒論発表を無事に終わり,打ち上げをしました.(2/15/2024)
*M2 の5名は当研究室の一期生でした.無事に論文を提出し,発表を終えました.Journal of Imaging (impact factor = 3.2) に,東北大での研究成果が論文として採録されました(1/29/2024)
*東北大で最後の修論生だった佐藤一輝くんの修士論文の研究を投稿し,採録されました.オープンアクセスの論文です.日本視覚学会 2024年 冬季大会 (1/17-19) で M1 の2人,B4 の1人が発表を行い,木村 滉輔 君 (M1) がベストプレゼンテーション賞を受賞しました!(1/20/2024)
*M1 の木村滉輔君が口頭発表,M1 の梅田直翔君とB4 の福嶋さくらさんが共同でポスター発表を行いました.福嶋さんの B4 での発表は素晴らしいです.
*木村君の BP 賞受賞は,審査対象 40 件のうち2件(同点1位)とのことでした.有馬君に次いで本研究室で 2 人目です.おめでとう!研究室の芋煮会を実施しました.(11/30/2023)
*初の実施でした.東北の秋のイベントである芋煮会を,研究室全員で実施しました.宮城風と山形風の2通りを皆で手分けして作っていただく,ランチイベントでした.また来年もやります.
実施中のプロジェクト
【研究代表者として】(以下,敬称略)
1) 科研費・基盤研究(A)「脳活動および知覚の個人差に基づく脳内色情報表現の研究」2024.4.1 - 2028.3.31(概要)
研究分担者:金子沙永(北海道大学)、山口真美(中央大学)、金沢 創(日本女子大学)、楊 嘉楽(中京大学)、永井岳大(東京工業大学)、上野賢一(理化学研究所)
研究協力者:David H. Peterzell (National University, U.S.A.),Søren K. Andersen (University of Southern Denmark, Denmark)
2) 科研費・挑戦的研究(萌芽)「DNNの解剖による#TheDressの脳内メカニズムの解明」2021.7.9-2024.3.31
研究分担者:篠崎隆志(近畿大学)
3) 科研費・学術変革領域(A)「深奥質感」公募研究「彩色によるリアリティとその脳内メカニズム」2023.4.1-2025.3.31
研究協力者:篠崎隆志(近畿大学),木村滉輔,水野美和,高瀬翔己,清川宏暁(埼玉大学)
【研究分担者として】(以下,敬称略)
4) 科研費・基盤研究(A)「錯視研究の新展開:AIの導入による基礎研究の深化と応用の試み 」2021.4.1-2025.3.31;研究代表者:北岡明佳(立命館大学)
5) 科研費・基盤研究(C)「変角光学的要因に基づく『本物らしさ』の質感知覚への能動性の寄与の脳神経機序の解明」2023.4.1 - 2026.3.31;研究代表者:増田 修(新潟医療福祉大学)