言語実証プロジェクト

Scientific Research Project on Languages

プロジェクトの

目的と使命

目的―実証研

 これまで記述的アプローチで言語的特徴が直観的に研究されてきました。直観的な言語的特徴の記述は「仮説」として極めて貴重です。しかし,それが実証されないままで放置されたり,別の仮説が提唱されたり,さらにまたその仮説が放置されたりする傾向があるように思われます。言語研究を着実に進展させるためには,言語的特徴に関する仮説を実証的に証明・反証することが必要です。このプロジェクトの目的は,そのようなアプローチをとるための実験・調査による研究方法と分析方法を紹介することです。

使命―情報提供

 インターネットとAIは,私たちの日常生活に欠かせないツールとなりました。かつては会場まで足を運ばなければ聴くことができなかった講演会や講習会も,オフィスや自宅で聴くのが当たり前になりました。このプロジェクトでは,このような時代の変化に対応し,講演や講習会を電子的にお届けします。また,実証研究のための技術や分析手法のビデオをインターネット上で公開し,いつでも聞けるようにします。

News

1.2023年7月に玉岡賀津雄『決定木分析による言語研究』(くろしお出版)が発売されました。

開催情報

2024年度 外国語習得論講演会 2回連続企画ZOOMでの開催

第4回 「外国語習得論」講演会 ポスターはこちら

テーマ:「生成AIを知る,使う,受け入れる」

日時:2024年10月12日(土)14時ー15時半(日本時間)

講師:李在鎬 先生(早稲田大学・教授)

要旨:本講演では生成AIの信頼性と妥当性を調べるために行った調査事例を紹介します。信頼性に対する事例研究として語彙の意味分類に関する研究例を紹介します。妥当性に対する事例研究として日本語学習者の誤用訂正に対して日本語教師はどのような反応を示したかを調査した研究例を紹介します。さらに生成AIを取り入れた教育実践の事例なども紹介し,最終的には私たち教師は生成AIとどう向き合うべきかを考えます。

参加登録フォーム: https://forms.office.com/r/xzNMYWdLUg

 

第5回 「外国語習得論」講演会 ポスターはこちら

テーマ:「ビッグデータの統計解析」

日時:2024年11月12日(火)17時ー18時半(日本時間)

講師:玉岡賀津雄 先生(上海大学・教授;名古屋大学・名誉教授)

要旨:AIビッグデータの時代においては,データが次々と追加される整然データ(tidy data; Wickham, 2014, J Stat Soft)の形式が主に使われます。この形式では,線形混合効果モデル(LME, Linear Mixed Effects Modeling, Baayen, et al., 2008, J Mem Lang)を利用することができます。LMEは個人差(人による違い)と刺激差(問題や提示文の違い)を考慮して,特定の要因(変数)の影響を検証します。本講演では,文の容認度調査と文処理実験のデータをLMEで分析する方法(R言語を使用)を紹介します。

参加登録フォーム: https://forms.office.com/r/mZ6NJjymkv


本プロジェクトのイベント情報の受け取りを希望された方には参加登録情報をメールでご案内いたします。

新規の方はポスターのQRコードからご登録ください。

参加はすべて無料です。

本プロジェクトの構成メンバー

早川 杏子(Hayakawa, Kyoko)

一橋大学・准教授

事務局長

プロフィール

玉岡 賀津雄(Tamaoka, Katsuo)

名古屋大学名誉教授

プロジェクトリーダー

プロフィール

張 婧禕(Zhang, Jingyi)

宮崎大学講師

〔広報部長〕

プロフィール