南大阪応用数学セミナー
次回のセミナー
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第82回 4月19日(土)(大阪公立大学杉本キャンパス理学部棟数学大講究室 (E408))
第82回 4月19日(土)(大阪公立大学杉本キャンパス理学部棟数学大講究室 (E408))
15:00-16:00
15:00-16:00
細野 竜也 氏 (大阪公立大学)
細野 竜也 氏 (大阪公立大学)
Global solvability and threshold for a parabolic-elliptic chemotaxis system
Global solvability and threshold for a parabolic-elliptic chemotaxis system
放物型-楕円型の連立系に基づいたある走化性方程式の初期値問題を考察する. 走化性方程式は, 一般的に細胞密度と化学物質の濃度を表す未知函数を含み, 拡散構造と非線形相互作用項から生じる集中を促す移流構造を備えている. 特に細胞密度を表す函数には質量保存が成り立ち, その初期質量の大きさに応じて, 解の時間大域挙動に大きく変化が現れることが知られている. そこで本発表では, 初期値問題の時間大域可解性が保証されるための条件を, 各次元における初期質量の閾値に焦点を当てて考察する. また, 初期値の形状が解の挙動に影響を与える点についても併せて考える.
放物型-楕円型の連立系に基づいたある走化性方程式の初期値問題を考察する. 走化性方程式は, 一般的に細胞密度と化学物質の濃度を表す未知函数を含み, 拡散構造と非線形相互作用項から生じる集中を促す移流構造を備えている. 特に細胞密度を表す函数には質量保存が成り立ち, その初期質量の大きさに応じて, 解の時間大域挙動に大きく変化が現れることが知られている. そこで本発表では, 初期値問題の時間大域可解性が保証されるための条件を, 各次元における初期質量の閾値に焦点を当てて考察する. また, 初期値の形状が解の挙動に影響を与える点についても併せて考える.
16:15-17:15
16:15-17:15
小杉 千春 氏 (山口大学)
小杉 千春 氏 (山口大学)
特異性をもつ応力関数を伴う弾性体の伸縮運動を表現する初期値境界値問題の可解性
特異性をもつ応力関数を伴う弾性体の伸縮運動を表現する初期値境界値問題の可解性
本講演では,歪みを-1に近づけると応力が負の方向に発散するような特異性をもつ応力関数を伴うbeam方程式に対する初期値境界値問題の可解性を考察する. Beam方程式は, 定義域と値域の次元が一致する場合に弾性体の方程式として知られている. 本研究では, 弾性閉曲線の平面上での伸縮運動を考えるため, 境界条件は周期境界条件を課す. 本研究の特徴は, 解の性質として歪みに対する下からの評価が得られることである. 本講演では, 応力関数の原始関数に, ある条件を課したbeam方程式に対する初期値境界値問題の可解性に関する結果を報告する.
本講演では,歪みを-1に近づけると応力が負の方向に発散するような特異性をもつ応力関数を伴うbeam方程式に対する初期値境界値問題の可解性を考察する. Beam方程式は, 定義域と値域の次元が一致する場合に弾性体の方程式として知られている. 本研究では, 弾性閉曲線の平面上での伸縮運動を考えるため, 境界条件は周期境界条件を課す. 本研究の特徴は, 解の性質として歪みに対する下からの評価が得られることである. 本講演では, 応力関数の原始関数に, ある条件を課したbeam方程式に対する初期値境界値問題の可解性に関する結果を報告する.
運営委員 :高橋太, 砂川秀明, 壁谷喜継, 物部治徳, 菅徹, 濱本直樹, 細野竜也, 阿部健(大阪公立大学・理)