四十雀賞

当研究室及び学部共通ゼミに所属する学生たちで構成された「四十雀賞選考委員会」では、毎年、本邦の音楽文化に広く貢献した個人・団体を選定し、「四十雀賞」をお贈りしています。
賞の名前は、一橋大学があります国立市の鳥で、美しい鳴き声を持つ「シジュウカラ」に由来します。

【お知らせ 2024.7.15更新】

第12回四十雀賞受賞者が関口時正氏らによる「『ショパン全書簡』翻訳チーム」に決定しました!


本年度の授賞式・受賞記念講演会の開催につきましては、詳細が決まり次第、本HPにてお知らせいたします。
授賞理由は以下の通りです。


【授賞理由】

 ピアノ曲などによって知られるフリデリク・ショパン(1810‒1849)の書簡は、彼自身の言葉や文章を後世に伝える貴重な資料である。ポーランド⽂化を専⾨とする⽂学者、翻訳家である 関⼝時正⽒らによる⽇本語訳『ショパン全書簡』(岩波書店)は、ポーランド~パリ時代(1810‒1839)を扱った最初の3巻が刊⾏されており(2012、2019、2020)、残りの 巻(1839‒1849)とショパンをめぐる第三者の書簡も、今後の翻訳・刊⾏が検討されている。

 20246月現在、『ショパン全書簡』の翻訳は日本語以外で刊行されていない。ドイツ語やフランス語が織り交ざり、言葉遊びや駄洒落を含むショパンの言葉を正確に読み解くのが困難であることが理由のひとつであろう。また、書簡のテクストを凌ぐ量の膨大な原注も特徴のひとつであり、それが大部分翻訳されたことによって読者は同時代の音楽家などに関する詳細な情報も読み取れる。

 関口氏を中心とした『ショパン全書簡』の日本語への翻訳プロジェクトは、多言語・多文化理解をともなう高い翻訳能力と、膨大な作業を成し遂げる忍耐力を兼ね備えたメンバーの協働によって実現した。日本におけるショパン研究・19世紀前半を中心とした音楽文化研究への本書の貢献は計り知れない。

 以上の事由により、関口時正氏らによる「『ショパン全書簡』翻訳チーム」に第12回四十雀賞を授与する。


 2024年7月 四十雀賞実行委員会



【お知らせ 2023.10.20更新】

第11回四十雀賞 授賞式・受賞記念講演会を開催しました


2023年10月10日 佐野書院にて、第11回四十雀賞授賞式および受賞記念講演会を開催いたしました。

今年も対面とオンラインの併用(ハイフレックス)で行われました。


授賞式では株式会社スリーシェルズ代表西耕一さまに、四十雀賞選考委員より賞状の授与と副賞(四十雀置物、一橋大学愛唱歌集CD)を贈呈いたしました。


受賞記念講演会では、西さまから企業に至った経緯や現在の活動についてなどのお話やヴィオラの生演奏もあり、活発な質疑応答もみられました。


〈当日の集合写真〉

【歴代受賞者の方々(敬称略)】 → 各受賞者の紹介はこちら