透析中の合併症とその対策

透析治療は、腎臓の働きを代行する重要な治療法ですが、長期間にわたる治療のため、いくつかの合併症が起こりやすくなることがあります。しかし、それぞれの合併症には適切な対策があり、日々のセルフケアや医療機関との連携で、そのリスクを減らすことができます。

ここでは、代表的な合併症と、その対策についてご紹介します。


1. 貧血(腎性貧血)

腎臓からは、血液を作るホルモン(エリスロポエチン)が分泌されていますが、腎臓の機能が低下するとこのホルモンが十分に作られなくなり、貧血が起こりやすくなります。


2. 骨の病気(骨・ミネラル代謝異常症)

腎臓の機能が低下すると、体内のカルシウムやリンのバランスが崩れ、骨がもろくなることがあります。


3. 皮膚のかゆみ

透析患者さんの多くが、皮膚のかゆみを経験すると言われています。これは、体内にリンや尿毒素が溜まったり、皮膚が乾燥したりすることが原因とされています。


4. 高血圧

透析患者さんの高血圧は、主に水分の取りすぎや、透析で取りきれなかった水分が原因で起こることが多いです。


日々のセルフケアと医療機関との連携が大切

これらの合併症は、早期に発見し、適切な対策を取ることで、症状の悪化を防ぐことができます。

当クリニックでは、月二回の血液検査など、患者さんの状態を定期的に確認し、合併症の予防と対策に努めています。何かご不安なことがあれば、いつでもご相談ください。


参考文献・関連リンク