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これらの写真は、敢えてピントを外して撮影しました。
写真は被写体にピントを合わせるものって誰が決めたのでしょう?
ピントを合わさなければどうなるのか?
という疑問を持ちこのシリーズを作りました。
1960年代に中平卓馬、森山大道、高梨豊らの写真家は“PROVOKE”を発刊、アレ・ブレ・ボケ写真を提示し、写真とは何か?
写真のメッセージ性(伝わりすぎること)について挑発的な問題提起を行いましたが、私はピントを合わせるという行為に敢えて抗ってみようと考えました。
ピントを合わせない写真は、解像度が落ち被写体からの情報量は少なくなります。それにより写真は被写体のディティールから解放されます。
私にはこれらの朦朧とした写真の中から色彩に満ちたアピアランスが、滲み出して来ているように感じました。
この作品は2023年喜多美術館個展(KOICHI’S SHOWCASE)で展示しました。