QUADは1936年にPeter J Walkerにより設立された英国のオーディオメーカーです。
設立時の社名はAcoustical Manufacturing Companyで業務用の音響機器を製造販売していたようです。1949年に発売したQA12/Pという家庭用の真空管プリメインアンプがヒットし、その愛称だったQUAD(Quality Unit Amplified Domestic )が広まり、後に社名となりました。
アンプを中心とし、CDプレーヤー(過去はFMチューナー)、静電型スピーカーのESLシリーズと、音の入り口から出口まで製造販売するメーカーです。
1995年に創立者のWalker一族の手を離れ、現在はCHINA資本 International Audio Group(IAG)の傘下です。日本での輸入代理業務はシュリロ貿易、Harman International JAPANを経て現在はRockey Internationalが担当しています。
QUAD 66CDが最初に購入したQUAD製品であり、スピーカー以外では初の海外オーディオ製品でした。
それまで、国産メーカーのCD Playerを使用していたので、音楽の雰囲気が随分変わったのに驚いた記憶があります。
その後、QUAD 66CD + 66Pre + 606Power + ESL63proのフルシステムを揃えて楽しんでいました。
色々な出会いと機会があり、多くのQUAD製品を所有しています。現在はQUAD 510を5台使用したサラウンドシステムも愛用しています。
ESL63pro
ESL57
QUAD FM2 + 22 + II
QUAD 50E x 2
QUAD FM3 + 33 + 303
QUAD 34 + 306 (後期型のグレイ塗装のもの)
QUAD FM4 + 44 + 405 (共に初期型)
QUAD 510
QUAD 520 x 5
QUAD 66CD + 66Pre + 606(共に初期型)
QUAD 77Integrated Amplifier
QUAD 77CD + 77Pre + 77Power + 707Power (QUADBUS接続によるバイアンプ接続)
もともと、PA用のアンプ製造から始まったメーカーです。特に1975年に発売されたQUAD 405型パワーアンプに採用されたカレントダンピング回路を採用したアンプが主力製品となります。また、1957年に発売されたQUAD ESLに端を欲する静電型スピーカーの代表的なメーカーでもあります。
友人宅のMartin Logan CLSやApogee Duetta等と比べると、プレナー型の中では、かなり駆動しやすいアンプだと思います。 性能ギリギリの大音量を希望するのでなければ、一般的な出力のアンプの保護回路を働かせるようなことはないでしょう。(私は何度かしでかしましたが)WebMasterも6畳間でのニアフィールドリスニングでしたが、出力数Wの真空管アンプで楽しんでいる時期がありました。ただしこれは小出力過ぎるためおすすめしません。39800円アンプで鳴らしても、特に破綻はしませんでした。
超低インピーダンス負荷や、大出力アンプは不要なので、その分のコストを純粋にアンプの音質に向ける必要があります。 アンプの音質には敏感なので、正確な音、美音系など、アンプの選択には注意が必要。そういう意味においては、 アンプを選ぶとも言えます。自分の再生音のイメージを明確するべきでしょう。もちろん、QUADの歴代アンプで問題なく鳴らすことができます。Web MasterはQUAD405で必要十分にならすことができないスピーカーは設計が間違っていると昔から繰り返し発言しています。
WebMasterは、QUAD 606、EAR 859を経て、EAR861を使用しています。EAR861の出力は32W。なお、ESL-57とESL-63では、若干、57のほうがアンプをクリップさせやすい印象を感じています。
背面にも同音量の音を出すスピーカーのため、生活空間を多少犠牲にしてでも、壁との距離は確保する必要があります。 キャスター付の台を利用して、音楽を聴くときだけ、壁から距離をとるのでも良いでしょう。一般的なスピーカーほどはスタンドの影響を受けません。 適切な距離は、自分で音を出しながら確認すること。 音響パネルの類も有効に使えば好結果が得られます。盲点は、スピーカー真下の床。ここにMINI SONEXを敷いた だけで、低域の質に大きな改善が得られました。
特に、高域の指向性がきついので、セッティングには敏感。ツィータの位置(スピーカーの中央)を リスニングポイントに正確に向ける。高さ方向については、スピーカーを持ち上げる、スピーカーを傾ける、 などの対策をとります。
ESLの場合、音を出す振動板が、薄い高分子素材のフィルムです。クーロン力による全面駆動なので、振動板に強度は不要なのですが、 やはりアタック音の再生には若干のデメリットがあるようです。良質なスーパーツィーターの追加は低域の質感にまで影響を与え、効果があります。
低音拡張については、レスポンスの良いサブウーファーを選ぶこと。バスレフのボーボーいう低音は向きません。WebMasterはGradient SW63とSA LOGIC D.CUBE2を所有。