システム班の活動目的は、問題解決のためのデザインプロセスを支援するシステム開発である。
今年度のシステム班では、「オンラインでのグループワークを支援する」をコンセプトにwebアプリケーションとスマートフォン向けのカメラアプリケーションの開発を行った。
前期は、先行研究成果物であるKJ法を支援するスマホアプリケーション「FielCam」の分析、改善案の提案、開発言語の学習等を行った。またオンラインでの国際デザイン交流会の開催へ向けて、オンラインでのグループワークの問題点を分析した。ポケレポ Joinを使用し、オンラインでの模擬フィールドワークを行った。
10月に行ったオンラインでの国際デザイン交流会で、実際にFielCamを使用してフィールドワークを行い、Miroを使用してグループワークを行った。そこから得られた気づきをもとに、後期のアプリケーション開発に取り組んだ。
先行研究であるポケレポ Joinを使用して、オンラインでの模擬フィールドワークを行った。ポケレポ Joinとは仮想同行体験を支援するシステムで、遠隔地にいても現地にいるような体験をすることを可能にする。
スリランカにいるメンバーにポケレポ Joinを用いて学内を案内したり、美原・五稜郭周辺を一緒にフィールドワークをした。オンラインでのグループフィールドワークを実際に体験することにより、アプリケーション開発の機能案などに役立てた。
KJ法を支援するためのシステムとして、カメラアプリケーションを開発した。昨年度のプロジェクトで開発したアプリケーションを元に、今年度のプロジェクト活動の内容に合わせて変更を加えた。大きな特徴は、システム班で新たに開発したwebアプリケーションと併用できるようにしたことである。システム班で新たに開発したwebアプリケーション(SMOOZY)と組み合わせて使うことで、写真共有とオンラインKJ法を円滑に進めることができる。
開発に使用した言語・クラウド [HTML, CSS, JavaScript, Monaca]
「Banana」は昨年度のプロジェクト活動で開発された「Fiel Cam」をもとに開発したアプリケーションである。未来大学の学生7名を対象に、「Banana」と「Fiel Cam」2つのアプリケーションを使ってもらい、アンケートを実施した。回答形式は、5段階評価で、1に近いほど「Fiel Cam」を支持し、5に近いほど「Banana」支持することになる。本アンケートの回答項目ごとの平均値を算出し下記に提示する。
アンケートでは比較的良い結果を得ることができた。画面遷移しやすさについては違いが見られなかった。しかし、実際に使用してもらったところ操作に迷っている様子は見られなかった。今後、より多くの人に使用してもらうために、Google Play storeとApple storeへのリリースを目標とする。
KJ法をオンラインでより円滑に進めるために、写真共有を支援するWebアプリケーションを開発。オンライン上でも意見交換ができるようにしたことでコロナ禍等の状況でも作業を進めやすくした。スマホアプリケーション「Banana」と組み合せて使用することで、オンラインKJ法を円滑に進めることができる。
開発に使用した言語・フレームワーク・開発ツール
[HTML, CSS, JavaScript, Ruby, Ruby on Rails, GitHub, Google API, AWS]
スマホなどで表示した場合
公立はこだて未来大学の学生8名を対象にこのWebアプリケーションについてアンケートを行った。アンケートは7段階評価で行い、7に近いほど良いと感じる。最後にアプリに対する、詳細な意見・感想、その他の良かった点、悪かった点 を書いてもらった。本アンケートの回答項目ごとの平均値を算出し下記に提示する。
アンケート結果より、投稿画面やdetail画面については比較的良い結果を得ることができた。しかし、Home画面やWebアプリ全体のUIについては改善点があった。今後の展望としては、アンケートから得られた改善点を改良する、オンラインでのグループワークという想定する環境に近い状況でSMOOZYを使い、評価実験を行うことである。
システム班全体の目標は、開発した2つのアプリケーションを組み合わせて使用し、オンラインでの写真共有やオンラインで行うKJ法がより円滑に進むのかを検証ことである。そのために、各アプリケーションの問題点の修正を行い、実際にオンラインでのグループワークで2つのアプリケーションを組み合わせて使用してもらう。