悪魔　前川淳  

前川淳　原作

折り方：不切正方　35cm

用紙：折り紙用紙

＜解説＞

思えば『サイエンス』1980年10月号の別冊付録「おりがみの科学」で紹介されていたのが、これ前川さんの「悪魔」である。

精巧な手の指など、これに衝撃を受けたのは私だけではないだろうが、掲載してあった展開図を参考にして、何時間も夜なべしておりあげた。

それが、私の折り紙の興味の原点である。しかし、折り紙が、昨今のコンプレックス系へと発展しているとは、何もしらなかったのだが、これだけは時々折っていた。

しかし、折り図がないためにどうも耳のところが上手くいかなかった。最近、彼の「本格折り紙」の著作が出て、折り図が手に入った。これで、ほぼ正確に折ることができるようになった。

この「悪魔」が複雑系の折り紙科学のはしりで、前川さんののデビュー作であり、これまでこの世界をリードしてきた原点のようなものだと私は考えている。