南海トラフ巨大地震はもちろん、上町断層地震や台風による高潮など、大阪は大きな災害リスクを抱えているのにも関わらず、住民の防災意識は全国的に見ても低いとされています。 そこで、大阪の災害被害を少しでも減らすために、大阪防災プロジェクトは設立されました。 私たちは、2025年大阪・関西万博をひとつの目標として、様々な活動に取り組んでいます。例えば、ゲームなどの教材を用いた防災教室や、防災をテーマとした国際交流活動など、老若男女の防災力の向上に努めています。災害に強い大阪・世界を実現するため、今後も活動に精進してまいります。
大阪・関西万博を契機に、災害に強い大阪・世界を実現する。
組織名|大阪防災プロジェクト
設立年月日|2019年3月13日
共同代表|多田 裕亮、渡部 桂太朗
活動場所|大阪府内
皆さんは大阪の街が好きですか?
私は大好きです。
生まれ育ったこの街を災害の脅威から守りたい。私の行動原理はそれに尽きると思います。
そんな大好きな街は今、大きな災害の脅威に晒されています。南を見れば今も南海トラフの歪みが溜まり続け、足元には上町断層をはじめとする活断層が活動の時を待っています。
また毎年襲来する台風も年々その勢力を増しつつあります。直近では2018年の台風21号で私の実家も被災し、雨漏りが続く暗い部屋の中で心の底から恐怖を感じました。
私は兵庫県で防災ボランティアに取り組み、滋賀県でもその機会に恵まれましたが、そこで肌で感じたのは、大阪の防災意識の低さです。
大阪府は全国的にみても防災意識が低いとされています。もし今の状態で大規模災害に見舞われたら、大阪・関西万博招致成功で、にわかに活気立つこの街の成長がまた止まってしまう…
そのような危機感から、この大阪防災プロジェクトを立ち上げました。
こんな学生が何を大層な、とも思いました。自分では何一つ、この状況を好転できないという無力さを感じたりもしました。
しかし、幸いな事に、このプロジェクトには素晴らしい仲間が集まりつつあります。
大阪防災プロジェクトだけではありません。大阪で同じような課題、目標を胸に抱いて活動する仲間がいます。
そんな活動同士の横の繋がりをつくり、一体となって物事に当たれば必ず状況は好転すると確信しています。
私たちはまだまだ小さな組織です。なかなか思うように活動できなかったり、大きな壁に阻まれることもあります。
しかし、今できることを、一歩一歩確実に進めていこうと思います。
これを見てくださっている皆様にも、私たちの活動を理解し、見守り、そして協力していただけますと幸いです。
実は、私は大きな災害を体験したことがありません。
阪神淡路大震災の後に生まれ、また風水害の被害も受けたことがありません。
だからこそ、災害を経験したことのない方々(=未災者)の気持ちがよく分かります。
「防災が大事だということは、ちゃんと知っている。」
「でも防災って、めんどくさい、むずかしい、つまらない。」
人間は、自ら経験したことのない恐怖を、自分事として考えられません。
私自身、防災ボランティアに5年以上取り組む中で、多くの災害被災者の方々の話を伺ってきましたが、その方々が実際に体験した恐ろしさを、正確には想像できていないはずです。
ですから、未災者が防災に興味が持てないのは、仕方が無いことだと思っています。
それでは、いっそのこと、未災者でも興味が持てるように、防災を楽しくすれば良いのではないでしょうか。
防災は命を扱う分野ですから、本来、真面目に取り組むべきなのは、十分承知しています。
それでも、未災者が防災に興味を持つ最初のきっかけは、「ワクワク」でも許されるはずです。
「ワクワク」がきっかけで、防災グッズを用意したり、家族で災害時の対応を相談したりと、防災行動に繋がってくれれば良いのですから。
この考えのもと、私たちは、遊ぶだけで防災が学べるゲームの開発・運用、クイズをベースとした防災講座の実施、イラストやデザインを活用した防災情報発信など、「ワクワク」できる防災に取り組んでいます。
また、大阪・関西万博という、とびきり「ワクワク」するイベントをきっかけとして、大阪・関西だけでなく、世界各国の防災力を向上させようという、野心的なプロジェクトも行っています。
コロナ禍により、社会の様式が変化しましたが、自然災害は私たちが対策できるのを待ってはくれません。
また、このコロナ禍こそが大災害です。
この危機を「ワクワク」で乗り越え、災害に強い大阪・世界を実現するため、今後も活動に精進してまいります。
石原 由貴 (明石高専 都市システム工学科 / 防災士)
清水 皇 (大阪府議会議員中川誠太事務所事務員)
下津 美琴 (フリーランス)
菅 智子 (豊橋技術科学大学大学院 工学研究科 / 防災士)
多田 裕亮 (滋賀県立大学大学院 環境科学研究科 / 防災士)
中川 誠太 (大阪府議会議員 / 防災士)
福永 俊介 (防災士)
松家 雅大 (東京工業大学大学院 環境・社会理工学院 / 防災士)
渡部 桂太朗 (大阪大学大学院 工学研究科 / 防災士)