ミエさん
ミエさん
ミエさんは昭和9年生まれ。新潟県見附市で暮らしていました。
5人きょうだいの末っ子で、4人のお兄さん達が、早くに亡くなったお父さんの代わりとして日々の面倒を見てくれたそうです。
7枚の年代物の着物はお兄さん達が子供の頃の物で、ミエさんの娘さんからオリナスアートプロジェクトに寄贈されました。
縫い上げられてから80年は超えるだろうこれらの着物が、長い時間の経過の中でもご家族に大切に受け継がれてきたことにまず感嘆しましたが、ミエさんのご家族のお話を聞いているうちに、格別、一族の皆さんに「生きた証を継承しようとする信念」が強く貫かれていることを感じました。
49歳の若さで亡くなられたお父さんは、20首の自戒の歌と人生修行の遺訓を遺していて、これらの言葉を、お兄さんのおひとりはファミリーヒストリーとしてまとめて冊子にしています。
ミエさんもまた、ご家族に関する日々雑感を歌集にまとめています。そしてミエさんの娘さんは、人々の生きた証を作品化するというオリナスアートプロジェクトの趣旨に賛同をしてくれて、この貴重な昭和初期の着物の寄贈をしてくれました。
写真、前列の右から二番目がミエさん
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