オリナスアートプロジェクトとは...

オリナスアートプロジェクトとは「大切にしまわれてそのままになっている故人の着物」を裂き織りとして再生する作業過程と、「確かに生きていた着物の所有者」「記憶に留めて偲ぶ着物の保管者」、その二者との繋がり、思いの共生を、いわば縦糸横糸として織り成すワークショップ型のアートプロジェクトです。

裂き織りという衣類の再生をアートとして表現する手段で、環境破壊を引き起こしているファストファッションの現状に対し、持続可能なスローファッションを提案することを目的とします。

裂き織りの制作過程を2つのワークショップに分けて社会に発信します。

①糸づくりピクニック

着物の縫合を解き裂き糸にする作業を屋外にて行い、多様な人々に参加をお願いし交流を深めます。

②段ボール織り機を使った子供向けワークショップ

解くと布地に戻る着物の再生可能な文化を紹介、モノを大切にする精神を伝えながら、コースターなどを織りあげます。

織りあがった作品は、展覧会などで展示をするのではなく、生活の場から来たものを生活の場に戻すことを方針とし、2つの対象に贈り届けをします。

①着物の保管者への贈り届け

作品には着物の所有者にまつわる短い逸話が記されたタグが縫い付けられます。

②人々が行き交う場への贈り届け

クッション、ソファーカバー、リビングマットなどに加工をし、美術館のカフェ、施設の休憩所などに寄贈します。