Session 1
(10:45-12:15)

10:45-12:15 ++++++++++++


【A会場】

実践事例発表 (45分)※Zoom中継あり

「人的資本経営を志向する組織開発について」


「人的資本経営」の概念、すなわち人材を資本とし、その価値を最大化することにより企業価値を向上させる考え方が注目されています。資本という言葉から、社員個々の能力に焦点が当たる傾向がありますが、重要なのは「人間関係」や「組織風土」も経済的・社会的価値を創造する「人的資本」だという視点です。では「組織開発」はどの立場で、どのように進化すべきなのでしょうか。ディップ株式会社の「人的資本経営を志向する組織開発」の取り組みを紹介し、未来志向の組織開発について探求します。


発表者: 

鬼頭伸彰 (ディップ株式会社) 

建築設計事務所勤務を経て株式会社リクルートキャリアにて中途入社。営業職の経験をした後、人材開発部門の責任者として全社の人事企画、研修企画、組織開発を経験。株式会社OJTソリューションズ(トヨタとリクルートの合資会社)にてトヨタ式の組織開発プログラムの開発およびコンサルタントを兼務。その後、技術者派遣の株式会社メイテックにて、人材開発部門の責任者としてエンジニアおよび一般職の人材育成、組織開発に従事。2014年ディップ株式会社入社、現在はCHO人事本部本部長(執行役員)。


共同発表者: 上野麻佑子 (ディップ株式会社) 


実践事例発表 (45分)※Zoom中継あり

「ムーンショットで企業文化を変革、信頼され働きがいのある会社へ」


医療用医薬品を製造販売する武田テバファーマ株式会社(以下、武田テバ)の成り立ちを溯ると、元は家父長制のような内資オーナー企業でした。当時品質より出荷を重んじる風土で品質問題を起こし、その結果2011年にM&Aによって、日本市場への参入を図るイスラエルに本社を置くテバ社の傘下に入り、外資になりました。さらに2016年に武田薬品工業株式会社も親会社に加わり、合弁会社として武田テバが誕生しました。

変遷を経て、組織には古参の社員、外資系企業から転職してきた社員、親会社からの出向者、再編の過程で組み込まれた会社の社員と多様な背景の社員が在籍。企業文化が異なり、人によって会社の常識が異なる状況でした。また、かつて起こした品質問題は改善に時間を要し、取引先からの評判は落ちていました。

そのような中、2025年までに実現する会社の理想の姿=ビジョンとその姿を実現するための3つのステップ=ミッションを策定。内容を理解し、実践するために部署を越えた活動を7年間にわたり地道に行い改革を推進しました。そして、コンプライアンスを重んじながら患者さんに医薬品をお届けするために各部署が協力し合う会社へと大きく変化。その改革の過程と推進に必要な条件について発表いたします。


発表者:  沖野一郎 (武田テバファーマ株式会社) 

塩野義製薬勤務後、2022年から武田テバファーマで勤務。現在同社事業開発部長を務める。組織開発に興味を持ち企業での実践を続ける。兵庫県立大学大学院経営研究科修了。MBA。中小企業診断士。


共同発表者: 山田美貴子 (武田テバファーマ株式会社) 

広告会社、出版社、メーカー広報等を経て、2013年よりテバ製薬株式会社(現:武田テバファーマ)に勤務。現在、コーポレートコミュニケーション シニアマネジャーとして社内外広報、部署横断プロジェクトに従事。早稲田大学人間科学部人間健康科学科卒。


【B会場】 ————————————————————————————————————

大会企画ワークショップ (90分) 定員20名・参加をご希望の方は、大会当日に受付にてお申込みください(先着順)

「暗中模索力ワークショップ」


新時代の組織開発研究会では、2023年5月より3回にわたって、アフターコロナ時代の組織開発についてゲストをお招きし、探求してきました。年次大会のワークショップではその概要を報告するとともに、研究会第1回のゲストでお迎えした田原真人さんによる「暗中模索力ワークショップ」の一部を体験いただきます。


暗中模索力ワークショップとは・・・

機械論的世界観から生命的・生態系的な世界観への転換を探求します。21世紀では、単なる部品ではなく生命体として、環境との相互作用を模索することが求められています。田原氏が開発したワークショップで、この新たな力、"暗中模索力"を学びましょう。詳細はウェブサイトでご覧ください。

https://digitalfacilitation.org/anchumosaku/?fbclid=IwAR1BOYpWszSCIAC-vJutDrMmjqhtfrCAwl1nrjQoh55fJ8unP4K7t1RFO6A


発表者: 田原真人

参加型社会学会会長。国際ファシリテーターズ協会日本支部(IAF Japan)理事。文筆家&講演家(オンライン化による学びと組織の変化、参加型社会へのパラダイムシフト)。


共同発表者: 清宮普美代

日本アクションラーニング協会(WIAL-Japan)代表理事。問題解決とリーダーシップ開発、チーム構築を同時におこなうアクションラーニングの日本における促進を展開中。組織導入サポートと同時に、チームをコーチングするALコーチ養成講座を実施中。株式会社ラーニングデザインセンター代表。ジョージワシントン大学大学院人材開発学修士(MAinHRD)。マスターアクションラーニングコーチ(MALC)。


共同発表者: 渡邊壽美子

東京経済大学 特命講師。ODNJ 理事講座委員長。デジタルハリウッド大学大学院にて、バーチャルチームのリーダーシップについて研究中。


【C会場】 ————————————————————————————————————

ワークショップ (90分) 

「未来からの振り返りで、組織づくりをしよう!」


組織づくりが上手くいっていない時、みなさんは、どのように問題解決を図りますか?現状と目標の差分を分析し、差分を埋めていく対処方法でしょうか。大きな問題を抱えている時に、現状から差分を埋める作業は、困難を極めます。そこで、望ましい未来が達成できたと仮定し、望ましい未来が実現できたのは、組織内で、どのような連携が実現できたから、達成できたのだろうかと考え、対話した方が、可能性が広がります。望ましい未来からの振り返りにより、組織の連携を強化する対話法が、フィンランド生まれの「未来語りのダイアローグ」です。未来語りのダイアローグは、福祉、教育分野で使われている、現状分析をしない組織づくりです。今回は、組織づくりの望ましい未来を、参加者のみなさんといっしょに考え、振り返ってみませんか?


発表者: 日山敦生 (緑システム研究所) 

IT技術者としての長年の経験から、ロジカルシンキングや弱点克服だけでは、組織づくりは困難であることに気づき、ポジティブ心理学を取り入れたコーチングやワークショップで、強みに焦点をあてた組織づくりを支援しています。