越冬前~春
柑橘類の葉を食べ続けていた青虫のかなりの個体数が、行方不明になっていました。大半は鳥害によりますが、一部、目立たない適所を探索し、そこで蛹化越冬したものと推定します。
2023年4月4日朝 撮影
2022年11月14日撮影
現時点で、生死は不明です。
羽化するかどうか、観察を継続したいと思います。
2023年3月20日朝 撮影
コバエ?が寄生していた可能性!
2023年4月5日撮影
柑橘園内最後の個体(2令幼虫)です。
12月に入り、2個体を観察してきましたが、1個体(4令幼虫)が行方不明となりました。
残る個体は11月20日ごろに孵化しましたが、その後気温が急激に低下、そのためか生育もシーズン中にくらべ、とてもゆっくりです。既に季節は冬に、、、
この日は、明け方からの雪が残る、極寒に。。。
2022年12月23日朝撮影
全体が黒化している。生死は不明。。。
2023年1月5日撮影
この数日後、消息不明に。。
2022年11月11日撮影
2022年11月12日撮影
2022年11月14日撮影
2023年4月3日夕方撮影
蛹の保護色いろいろ
開園以来、30個体を超える蛹を観察してきましたが、初めて茶色の蛹ができました。
このことについて、ネットで情報調査したところ、
自然界では一定の頻度で緑色の蛹に混じって茶色の蛹が出現する。
生まれ育った環境に応じて保護色として外観を決めている。
諸説あるようですが、初めて見つけた茶色の蛹ですが、一度に4個体出現したものですから、環境と色についてよく観察したところ、
蛹になるときの枝などの色合いが関係すると思われるのは3個体
あまり関係ないかもしれない1個体
※このケースも、蛹になる前に青虫は蛹化に適した場所(空間)を探し回りますので、直前に経過した環境の影響を受けている可能性もあるかもしれません。
2022年8月2日撮影・記
9月13日夕方、観察希望者が来園。
蛹化したばかりの蛹を、よく観察できるよう飼育器から園内の植木鉢に、箸にくっ付いたままの状態で移住、、、放置。
9月14日10時、茶色化した蛹を確認。
考察;
外敵から身を護るための保護色。外観変化が、蛹化後にも環境変化で生じるという不思議な現象。
では、蛹化後にどのようなメカニズムで蛹を包む表皮の色合いが変わって行くのか?まだ、目が見えているのか?どこかに周囲環境の色調を認識するセンサーがあるのか?種の自衛手段なのだろが、前蛹化~蛹化時、つまり蛹化の場所決めの時にその環境の色調を認識、その認識に合わせて蛹の外観が緑系か茶系かに分かれていくのかなあと理解したばかり。
この、蛹化後の外観の色調切り替えは、とても不思議でたまらない。
2022年9月14日撮影・記
どうなる?素朴な疑問?研究成果
2025年9月18日撮影
約10個体のアゲハ幼虫(2令・3令)の乾燥残骸。よく観て、分かった。。。
それにしても、何故?
ここから1.5mのところに十分な葉を備えた柑橘の苗木がある。この苗木で育っていたこの幼虫たちは、何をしようとしていたのか?
このポーチ表面は、昼間50℃前後になる。
青虫にまでなれば、満腹後は、蛹になる適所を探索するが、、、
リスクを負う理由がない。
それも集団で、、、ミステリー!
仮説:
ウイルスや寄生虫に、脳が侵されて、本能が狂ってしまった。
みさんんは、どう思われますか?
研究成果:そうでもなさそう。
研究結果:サンショウの葉を食べ尽くしたあと、しばらくして(躊躇していたのか?)ユズの葉を完食した。
まずサンショウの葉で生育している幼虫を5個体採取し(4月28日)、サンショウの葉のみで飼育。サンショウの葉がなくなる5月2日、ユズの葉を与え観察を継続したところ、5月4日時点でユズの葉がなくなっていた。ユズの葉を追加するも、5月6日完食を確認した。
はじめのうち、抜け殻を発見する機会がない時期があった。脱皮することを知って、びっくりしたことを覚えている。
研究結果:3齢幼虫(推定)では、体勢を頭と尻尾を180度入れ替えて、抜け殻を食べ出してから7分で完食。
2022年4月30日昼撮影
2022年8月7日撮影
2022年8月7日撮影
2022年9月1日撮影
羽化後の抜け殻
胴からお尻の色が明らかに違う。
この違いは、何を意味してる?
これまでの抜け殻40個体の観察研究では、黒化しているのは約50%くらい。
仮説として、オスメスの違いがすぐ想定されるる。まず、羽化後の成虫のアゲハチョウについて、観察調査を進めてみたいと思います。
2022年8月7日記
8月下旬から羽化した約20個体の抜け殻を観察すると、全例、胴からお尻の色が黒褐色であった。これは何なのか?益々興味津々!
20022年9月1日記
2022年4月28日朝撮影
2022年5月2日夕方撮影
蛹になる前段階(前蛹)では、特に変りなしだったのが、翌日には、全体が黒化。
蛹の中で何が起こっているのかな?
とりあえず、この個体だけを隔離して観察を続ける。
20022年5月11日撮影
まだ柔らかな状態の蛹を、不注意で、1mほどの高さから落下。破水する事故が発生しました。
青虫から前蛹を経て蛹になるまでに脱皮しますが、脱皮直後の蛹を覆う皮は、まだまだ薄皮の状態で、水分一杯のボディを、やさしく包んでいることがわかりました。時間の経過で透明の体液は黒変しています。
2022年9月1日撮影
青虫・柑橘類の関連情報
◎参考図書児童書を探す方法:検索は「アゲハチョウ」または「あおむし」で。
★王寺町立図書館では、関係の児童書を、とても豊富に所蔵しています。夏休みの自由研究に取り掛かる時期は、貸し出し中で、すぐに閲覧できないことが想定されます。思い立ったら、まずは図書館へ。。。インターネット検索や予約が便利です。あらかじめ登録しておきましょう。
◎あをによし文庫『「よみがえれ!大和橘」絶滅の危機から再生へ』なら橘プロジェクト推進協議会 監修 定価 1,320円 (税込)
◎ニンジン・パセリなどのせり科の野菜に産卵するアゲハは、キアゲハです。その幼虫は、青虫とは色合いや模様が全く異なります。アゲハの種類によって、産卵場所(植物種)が決まっているのは、とても不思議ですね。
◎柑橘園に住んでいる幼虫~青虫くんの個体数が、激減。その原因を調べていたところ、野鳥(小鳥たち)が捕食しているとの結論に至った。多少、捕食されることも想定していたが、楽しみに来園する子供たちのことを考えると、小鳥の巣箱設置が災いの元だった。反省しきり。エサやりは中止!巣箱も撤去。。。2022年5月10日
ナガサキアゲハの幼虫を発見 2023年9月24日~
頭部、どうなってるのか?
ちょっと変!
アゲハ幼虫とちょっと違う?
正直、どう見てもアゲハの幼虫とは認識できず、どのような成虫になるのか?観察継続!
アゲハの仲間のような姿に変態した。ネット情報から、ナガサキアゲハと推定するに至った。
蛹化する適所を探索行動
キアゲは、セリ科のニンジン・パセリ・ミツバ・セリなどに産卵、幼虫はこれらの葉を食して生育するとされている。
それが、
どうして柑橘類の若葉に産卵したのか?
はたして柑橘類の葉を食べるのか?
→既に3令幼虫くらいにまで生育していると思われるので、やはり柑橘類の葉も食べているとしか考えられない。
自然界の中での、偶然のミスマッチなのか?
しばらく、柑橘類の若葉を与えて、観察を続けることにする。
初秋のミステリーをプレゼント。。。
2022年9月2日撮影
昨夜個別飼育から不動、本日、この幼虫の死亡を確認しました。
昨夜の段階で、最初の発見以来成長が観られず、もしかしたら柑橘類の葉をエサとして摂食していないのかもしれないと、集団飼育している飼育器からこの幼虫をピックアップし、別途に3種類の柑橘類のエサを与え、様子を観ることにしていました、、、
柑橘園にやってきた経緯が、一層、気になります。
2022年9月6日9時
柑橘園内に産卵・ふ化したキアゲハ幼虫の観察記録
アゲハチョウの2令幼虫の外観と色合いが異なる
この個体が、キアゲハの幼虫だったかも?
2022年9月12日昼柑橘園内で確認保護 撮影
★この個体はナガサキアゲハの幼虫かもしれない?
2023年10月23日 記
保護飼育中の一個体(キアゲハの青虫)
アゲハチョの青虫とは明らかに異なる外観
2022年9月22日夜撮影
柑橘園にキアゲハのなぜ?
当柑橘園の最近の環境変化;
お盆ころから鳥害が認められていない。
産卵後ふ化した個体数が、急速に増加。
柑橘類の若葉が今シーズン一番の増殖時期を迎え、エサになる柑橘類の若葉がたっぷりある。
親戚筋のアゲハチョウが活発に産卵し多数羽化するエリア
キアゲハの側の何か変化(仮説);
付近に、産卵場所としてのセリ科植物の葉が見つからない。
農業経営では、商品価値を下げてしまうキアゲハなどを害虫として排除している。
考察;
キアゲハが、当柑橘園で生育する確率は不明ですが、柑橘類の若葉さえ食べれば大丈夫なのか?
このちっぽけな、アゲハの世界の異変を、単に自然界のいたずらと捉えるか?、それとも自然破壊のプロローグと観るか?、ちょっと悩ましい事例です。
飼育観察結果報告
飼育観察していたキアゲハの幼虫5個体は、柑橘類の葉しか与えない状態で、推定4令~5令幼虫まで成長するが、そのころから食欲が低下、不動となり、しばらくして全例とも死亡した。2022年10月4日