JKA 補助事業成果

図1に示すように固定床流通反応装置を用いると、パーム酸油を第2世代軽油に改質することができます。一方、回分式反応装置を用いると、酸価は72%程度削減することができ、水素化脱炭酸反応による選択性の高い反応を実現できるのが特徴です。一方、どちらも反応時間が長くなると、いずれもガス化が進行しやすくなります。

固定床流通反応装置と回分式反応装置では反応機構が異なります。それぞれの反応装置での反応の特徴を理解し、本研究では回分式反応装置で酸価を減少させ、その上で、固定床流通反応装置で本格的な燃料変換を行う2段反応を提案しました。結果として、これまで、回分式では多くの溶媒を必要としていましたが、これを大幅に削減することでPAOの反応量を増加させることに成功しました。また、反応時間をこれまでの3hから半分の1.5hまで短縮することができました。さらに、生成した燃料の遊離脂肪酸の値をみると、従来と同等以上の性能に達することが分かりました。

   この研究は競輪の補助を受けて実施しました。