林 貴哉

HAYASHI Takaya

大学でタンデム学習の実践に参加した時にアドバイジングと出会いました。アドバイザー役の教師のもと、参加者一人ひとりが自分の学習の目標や方法を決めて言語学習に取り組みました。

現在は、地域の日本語学習支援教室の実践をよりよくするために、アドバイジングのアイディアが役に立つのではないかと考え、日本語学習支援活動や、日本語ボランティア養成講座の企画に取り組んでいます。


アドバイジングが必要だと思う理由

多様な学習者の要望に応えるために

たくさんの学生が一つの教室に集い、同じことをする授業とは異なり、地域日本語教室では、参加者一人ひとりが自分の学習の目標や方法を決めて言語学習に取り組みます。

多様な背景・目的をもつ学習者をサポートするためには、学習者一人ひとりが自分の言語学習や目標言語を用いた日々の生活について内省したり、将来をイメージしたり、そして、目標言語を使ってみながら試行錯誤し、さらに、それをまた内省するといったことを、教師や支援者が手助けすることが重要だと考えます。

効果的な方法で学習をするために

会話ができるようになりたいと言う人がいるとします。そのような人に「そのために何をしていますか?」と聞くと「正しく話せるようになるために文法の問題集を使って復習をしている」という答えが返ってくることがあります。しかし、いくら文法の知識を増やしていっても会話は一向に得意になりません(私自身の英語学習がそうでした…)。

当たり前のことですが、会話ができるようになるためには、会話の練習をしなければなりません。また、漠然と「会話」といっても、どのような内容の話を、誰としたいのかによって、どのような学習(準備、練習)をすべきかは変わってきます。

アドバイジングでは、あなたの目標や関心にあった学習をするために、さまざまな方法の中から、あなたに合ったものを探すお手伝いをします。既存の教材を使うのか、YouTubeやSNSなど日常生活にあるものを利用するか、もしくは、第二言語環境に暮らしている場合には街に出て観察してみるなど、言語学習には様々な方法があります。