卒業後、いろいろ研究されている方がたくさん見えますので、その研究発表の場を学友会で提供します。会報と違って良識の範囲ならば字数制限はありません。発表されたい方は気軽に送ってください。公序良俗に反するものや、誹謗中傷の類は掲載を拒否いたします。その他、管理者で判断が出来ない時は本部役員会で決定します。
投稿先 fhmtbr88@gmail.com
奈良大学 奈良学友会殿
2018年10月編入学の、現役生(単位制学生)の 朝日格です。
豊島直博教授のご指導を受けて執筆・投稿した新しい論文「海上から見た大阪湾沿岸の中型古墳の視認性」が、学術誌『古代学研究』第243号(2025年6月刊行)に掲載されました。
**************論文要旨*******************
本論文では、GIS(地理情報システム)を用いて、海上からの「古墳を横から眺める視点」での古墳群の眺望についてさらに研究を進めた。現在の大阪湾の海岸部は埋め立てが進み、生産施設・商業施設・集合住宅等の中高層構造物が林立しているので、海岸部に近い神戸市東部の古墳でも海上からは認識できない。大阪湾岸の中型古墳の視認性を、視角・GISによる眺望を組み合わせることにより、古代の眺望を再現し、詳細に検討した。古代の人々と同じ視点で眺望を認識し、その重要性を検証し、そこから得られる知見について考察した。墳丘が後世に変形されたと考えられるが、比較的墳丘が残っている中型古墳として、神戸市東部の西求女塚古墳・乙女塚古墳と大阪市中央部の上町台地西端の帝塚山古墳を取り上げた。また、古代の海岸線の推定に「明治初期の海図」「近年の地質学的調査の所見」を参考にした。
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学友会の先輩諸氏におかれましては、ご関心のある方もおられると思いますので、お知らせいたします。
芦屋市在住
朝日 格