慣行水田と比較して、有機・特別栽培水田では複数の分類群(植物、虫、カエル、魚、水鳥)の種数・個体数が多く、またダイサギの採食効率(単位時間あたりの獲得食物量)が高いことを明らかにしました。全国各地の野外調査データを使用させていただきました。
●本成果などをもとにした「鳥類に優しい水田がわかる生物多様性の調査・評価マニュアル」が公表されました。無料でダウンロードできます。
Katayama et al. Journal of Applied Ecology (Accepted)
Katayama et al. (2015) Japanese Journal of Ornithology(日本鳥学会誌)
水田の休耕・耕作放棄が生物多様性に与える影響は、土壌の乾湿、放棄年数、分類群、周辺の土地利用や年降水量によって左右されることを明らかにしました。国内の既往研究を収集し、メタアナリシスという手法を用いました。また鳥類では関東地方の野外調査の結果、水田性の種が減る一方、草地性の種が増えることで種組成が大きく変化していました。
●Fred Singer博士のブログで紹介されました。
●Scienceに研究成果についてのインタビュー記事が掲載されました。
●農業環境技術研究所の2015年度主要成果に選ばれました。
Koshida & Katayama (2018) Conservation Biology
Katayama et al. (2015) Agriculture, Ecosystems and Environment
戦後の農業活動の変化が水田の生物多様性にどのような影響を与えてきたのか、これまでの知見をレビューしました。その結果、化学合成農薬、圃場整備、および近年の耕作放棄が複数の生物群に深刻な影響をもたらしたことが明らかになりました。
●被引用回数が60回を超えました。ありがとうございます
土水路が接続する水田には、トウキョウダルマガエル、ドジョウやチュウサギが数多く生息することを明らかにしました。茨城県で野外調査を行いました。
Katayama et al. (2013) Aquatic Ecology