↑鵜図(財団法人永青文庫蔵)
↑鵜図(財団法人永青文庫蔵)
●理念
私達は宮本武蔵の精神と技巧を学び、武芸を錬磨し身につけ、日々錬成し、自己を琢いて、武蔵円明流 圓明剣(剣術・居合術)・棍術(棒術)を完全に伝える努力をして、未来へ手渡します。
圓明剣 剣の道を修業して真の精神にふれ、継続した稽古で技巧の上達をめざし、礼儀・節度を習得し、鍛錬により自己を修めます。
●特色
【一】
剣術と居合術は大刀と脇差を腰に二本差して行います。(江戸時代、武士は二本差しです)
宮本武蔵の「五輪書(地の巻)」には、
兵法という事、武家の法なり。将たる者はとりわけ此の法を行い、卒たる者も此の道を知るべきなり。武士はともに直接二刀を腰につける役なり。昔は太刀・刀といい、今は刀・脇差という。武士たる者がこの両刀を持つことは、細かく記すには及ばず。我が朝において、知るも知らぬも二刀を腰に差すことは武士の道なり。この二つの利を知らしめんために、二刀一流というなり。
【二】
古流の手の内(刀の抜き方)は12種類で抜きます。大刀を抜く時は右足(又は左足)を前に出し、右手順手(又は逆手)、左手順手(又は逆手)で抜きます。(全30種類あります)
1、圓明剣 剣術は秘して陰流です(陰流とは陰躰剣を表にして大陽剣を含て居る兵法)。古流一刀之術・古流小太刀之術・古流二刀之術の表之術・中段之術・九段之術(極之段)があります。組太刀は一刀之術・小太刀之術・短刀之術・二刀之術があります。
2、圓明剣 居合術は抜刀、帯刀を抜出す切付です。抜出切付迅速なる事、電光石火の如く。大刀、脇差、立技、座技があり、座技は腰に大刀と脇差を差す帯剣居合と脇差だけの居合、帯剣しない居合があります。大刀は身体の左側(又は右側)に置き、脇差は腰に差して、右手(又は左手)で居合を行う座居合です。当流は実戦居合術です。抜刀すれば剣術になります。
3、試し斬りは剣術居合術の技完成度の確認のために行います。試し斬りとは剣術居合術を修練して後、これを剣術居合術の形に斬ることを実際にあてはめたものを指して称したものです。(当会では初心者に、例外として一度だけ試し斬りを経験させることがあります)
4、棒術は当流圓明剣(剣術・居合術)五段以上の方のみで錬成します。
【三】
当流の棍術(棒術)は槍術第一の便利に教伝し、故に勝利錬磨を常々にして事足りる。棒目録、表棒七本、極秘五段三棒(中段)六本、極秘三段三棒参術があります。
【四】
掛声は無声無言。剣術試合直前の打太刀と仕太刀が剣を構えた時、自護体の時、大声を出して敵を威嚇し、そのあと打突斬と同時に掛声を口内に発しますが、相手に聞こえないように微声掛声をしています。試合の勝の声は大声で「ヤーッ」と掛声します。