室戸ユネスコ世界ジオパーク

室戸ユネスコ世界ジオパークは、高知県室戸市全域です。ジオパークは、室戸に残る地質・自然遺産(自然の景観や地形、人の暮らしや文化)を守りながら活用し、地域のツーリズム、教育、防災、持続可能な経済発展を目指しています。

室戸市全域に及ぶ室戸ユネスコ世界ジオパークの中には、78のジオパークサイトがあります。それらは地質、生態系、文化という3つのカテゴリーに分類されています。ジオツーリズムのガイドの中では、そうしたサイトを巡りながら、3つの要素を合わせた暮らしがあることをお見せしています。ジオパークサイトについてはこちら

大地が生まれる最前線の場所である、高知県室戸市。

ここは人が自然の力を借りて生きています。

地球上どんな場所で生きていても、わたしたちの暮らしについて自然なしに語ることはできません。でもそれって少し大きな便利な街に住んでいると、日常の生活に紛れて気づけないことがあると思います。

「最前線の場所」である室戸で、たくさんの人と出会ってください。そして話をしてください。「人と自然の関係、こういうことか…?」という思いが芽生えるはず。

室戸からあなたの住む場所に帰った時、その周辺の「自然」ってどんなだろうと気にしてみてください。きっと何かが違って見えます。

室戸ユネスコ世界ジオパークってこんなところ! (画像クリックで関連ページにアクセスできます。)

室戸岬

室戸の大地はプレートの動きとそれに関連して繰り返し起こる地震によって、1000年に1~2メートル盛り上がっています。「大地が盛り上がるってほんと?」と思いますよね。その証拠がいくつも見られる場所が室戸岬です。海岸近くの森の中には亜熱帯性の植物も自生していて、散策にぴったりの場所です。

室津港

みなさん室戸の町を歩いていると、いくつか漁港を見かけることがあると思います。その港の形が、みなさんが住んでいる場所の港と同じかどうかようく観察してみてください。室津港は、人が生活している場所と海面までの高低差が約8m程度あります。これも地震と大地の盛りあがりが作り上げた、室戸ならではの景観です。

西山台地(海成段丘)

室戸岬より西のエリアには、階段のように段々の形をした山が観察できます。これも地震による大地の盛り上がりと、海の作用によって作られた地形です。平野部が少ない室戸では、この段々の山を開拓して農業を営んでいます。太陽の光、海からの潮風、栄養豊富な赤土と農作物を育てるのに必要なものがすべてここに詰まっています。

佐喜浜ミニ八十八ケ所

室戸市の東の端の町・佐喜浜(さきはま)の山の中腹には、写真ような仏像が八十八体設置されています。安政時代に設置されたこれらの仏像は、当時何らかの理由で四国八十八ヶ所の巡礼ができなかった地元の方のためにできたと言われています。現在でも地域住民らによって山の手入れがされ、最近ではハイキングツアーも人気です。

秋の例祭(神祭)

室戸は例年10月〜11月にかけて、「神祭(じんさい)」と呼ばれる秋のお祭りが、市内10ヶ所以上の地区で実施されます。それぞれの地域の産業と暮らしの繁栄と安寧を祈願するんですが、地域ごとの特色が違うのがおもしろいんです。農業が盛んな地域と漁業が盛んな地域のお祭りは、どう違うのか比べてみたらおもしろいかも。中には国や県の無形文化遺産に選定されている祭りもあり、見応え抜群です。

ジオクルーズ(海来)

山間部がその面積の8割を占める室戸でも、やっぱり室戸のイメージは海という方は多いと思います。ジオクルーズツアーが佐喜浜漁港で行われています。室戸では定置網漁業が盛んで、それは室戸の海底地形をうまく利用した伝統産業です。このジオクルーズツアーでは、案内役の漁師さんがこの地域の漁業のこと、独特の海底地形とそれが育む海の豊かな生態系について伝えます。

大敷網漁業(定置網)

室戸岬より東側の海底は、陸から2~3km沖に出ると急激に落ち込み、水深が約1000mにもなります。海の中の急激な崖に、海洋深層水がぶつかり陸地近くまで湧き上がってくることで、そのあたりは豊かな漁場となっています。そこに大敷網と呼ばれる網をはり、漁業が行われています。

羽根(羽根川流域)

室戸の西の端の羽根(はね)という町は、川の流域に沿って集落がつくられています。川の流れによって作られた河岸段丘の上にも集落があり、山の暮らしが感じられる場所です。羽根川の水質は非常に高く、地域の子どもたちと河川調査をした際にもそれが実証されました。

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