計算力を高める

「計算が早くなるためにはどうしたらいい?そろばん教室?KUMON?」と迷われる方は多いと思います。

電卓が持ち込み可能な試験もありますが、まだまだ高校入試などでは認められることは少ないと思います。

そして、入学試験では計算が早いほうが間違いなく有利です。

わたし自身、そろばん教室に通っていた経験があり、素早く計算する力は、そろばん教室で身についたと思います。

そして、過去に塾で指導していたときに、KUMONに通っておられたお子さんの計算スピードのはやさも実感していました。

では計算力って何でしょうか。

わたしが考える計算力とは、以下の2点です。

・規則性を暗記していること

・答えに近い数を見積もりできること


まず、小学1年生で、数字の1~10を習います。

次に足し算に進むわけですが、ここでぜひ大人のかたはお子さんと一緒に、「合わせて10になる数字をあてる」ゲームをたくさん行っていただきたいと思います。

最初は大人の方が両手をみせてあげて、「3といくつで10になる?」と質問しながら3本指を曲げて見せてください

同じように、

「2といくつで10になる?」

「10といくつで10になる?」

・・・という風に繰り返します。

繰り返していくと、子どもは、5と5は10。2と8は10。9と1は10。という風に、暗記していきます。

指を使うのが学びやすい子どももいれば、数字を書いて一人で計算するのが好きな子ども、実際にお金を使って話すとじっくり聞いてくれる子ども、多種多様です。できる限り、子ども本人の興味のある入り口から数字に触れることができればいいと思います。

わたしの家では、小学2年生くらいで、「合わせて100になる数字をあてる」ゲームに進みます。

まずは、用紙に「27」と書いて、子どもと一緒に考えます。

メジャー(スケール)で27cmと100cmのところを指さして、目で見て考えるのもおすすめです。

目で見て何となく答えの数を見積もることができるというのも計算においては大切です。(70cmは超えるけど、80cmよりは少ないかな。。。)

「27といくつで100になる?」

・・・「73!」

「55といくつでいくつで100になる?」

・・・「45!」

数をこなしていくと、だんだん規則性に気が付いてきます。

答えの一の位は、足して10になっていて、答えの10の位は足して9になっている!

これに気が付いた段階で、用紙に書くのをやめて、口頭だけのゲームにバージョンアップします。

そして、小学3年生では、「合わせて1000になる数字をあてる」ゲームをします。

学年はあくまでも目安です。

当園で、計算を学びたい場合、まずは数日かけて、興味の入り口などを探していきます。

「お子さんの好きなこと」をできる限り入り口にしたいと考えていますので、アドバイスなどのご協力をどうぞよろしくお願い申し上げます。


小学4年生では割り算の筆算を習います。

割り算は、実生活でもよく使います。そして、割り算ができるためには、小学2年生で習う九九を覚えている必要があります。

例えば、200cmのリボンを切って、30cmの材料を切り出す場合、何本できますか?

ぜひ、保護者の方には、絵でかいて説明を行ってほしいと思います。

200÷30=6あまり20

答え:6本 (20㎝余ってしまう。もったいない。実生活なら、これを何に使えるかな。。。と、有効利用したくなりますよね。)

次に、3600÷50という問題について考えます。

一の位の0をお互い(割られる数と割る数)消して、360÷5の計算と答えが一緒になると習うと思います。

これは、3600mmのものを50mmずつ分けるのと、360cmのものを5cmずつ分けるとの同じ意味であると説明すると、感覚的に理解してもらいやすいです。

割られる数と割る数に同じ作業をするという考え方は、この先に学習する、分数の約分などで必要になってきますので、とても大切です。

計算力以外の、文章読解力、想像力に関しては、イラスト、グラフ、物差し、いろいろなものを使って、理解しやすい方法を一緒に見つけていきましょう。