剣道の魅力

少子化と並行して剣道人口の減少やスポーツ種目が多様化する中で、2006年(平成18年)に教育基本法が改正され「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできたわが国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養う」という教育目標が定められました。

さらに2012年(平成24年)4月から中学校で武道が必修化され、学習指導要領に「武道は我が国固有の文化である」と明記されました。

こうした国の教育政策や剣道を取り巻く諸事情が変化している昨今にあって、あらためて「剣道の魅力」とは何なのか?考えてみたいと思います。

全日本剣道連盟が考える剣道の魅力

剣道の魅力を考えるにあたり、全日本剣道連盟では、「教育基本法」「学習指導要領」「武道憲章」「こども武道憲章」「剣道指導要領」「道場訓集」「剣道授業の展開」「学校体育 武道 指導資料」を参考に、この中から剣道の特性、魅力、教育的意義、期待感などを示した言葉をチェックし、389項目のキーワードを抽出、整理し、次の3つにまとめました。

1.剣道の修練(鍛錬)が人間形成に資するものであること(人間形成の道)

2.剣道をとおして仲間・友・親子・家族・師弟関係や絆および社会性が涵養されること。

3.剣道は、武士道・礼・道徳などの日本固有の文化性を含んで継承されてきたこと(日本人の心根)。

剣道の魅力を伝えるポスター

全日本剣道連盟・普及委員会は2年にわたり剣道の魅力を普及する事業を進め、これをポスターという形にしました(10枚あります)。事務局に問い合わせたところ、画像は自由にダウンロードして活用しても良いとのことです。

「人間をつくる道ー剣道ー」(文部科学省 小学校道徳 読み物資料集 )

小学校の道徳の教科書で剣道が紹介されています。

剣道を楽しむ方法

「これを知るものは、これを好む者に如(し)かず。これを好む者は、これを楽しむ者に如(し)かず」        (孔子『論語』岩波文庫 84頁)

孔子が弟子に対して説いた言葉です。学には「知る」「好きになる」「楽しむ」の3段階があり、最終的には学ぶことを楽しめるようになりなさいと教えています。つまり「楽しくやれ」と言っているのではないのです。これを剣道に置き換えると、「楽しめる」ようになるためには、まず剣道を「知らないといけない」。そして「好きにならないといけない」。それらを通過して初めて剣道を楽しめるようになるということではないでしょうか。


ということで、まず剣道を好きになるためのとっかかりとして、近代剣道史に功績を遺した剣客たちをご紹介します。剣客たちの生きざまを知ることで剣道に興味を持ってもらえたら幸いです。

剣士の風景(明治剣客たちのエピソード)

女性剣士の部屋

福井県剣道連盟より3か月に1回発行されている「剣道だより」に掲載されているコラムです。福井県で活躍されている女性剣士が剣道の魅力について語られています。

福井県の少年剣士が剣道の魅力について語ってくれています。