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左の写真のゾイドが「サイカーチス」である。
ゼネバス帝国のゾイドで、モチーフはカブトムシ型(昭和ではビートル型)
正直、見てのとおりである。
プラモとしてはゼンマイ駆動で平成基準では小型ゾイドに分類される。(昭和基準では中型)
最高速度390km/h
武装(平成基準)
対ゾイド20mm2連装ビーム砲
小口径荷電粒子ビーム砲×2
複合センサーユニット
フレキシブルスラスターバインダー
などゾイドにしては少な目
ZAC2034年にロールアウト
中央大陸戦争中期のゾイドで対地攻撃に特化した戦闘ヘリ型のゾイドとして開発されたのがサイカーチスである。
戦闘ヘリ型(ポジション)のゾイドって強いの?と思われがちだが、実際は大きな戦果をあげ、共和国もマネしてダブルソーダを開発するくらい優秀なゾイドである。
ただ、バトルストーリーでの大きな活躍は特に語られていないため、どう活躍したかはいまいちわかっていないゾイドだったりする。
惑星Zi大異変後、多くの大型ゾイドが絶滅する中、サイカーチスは数を残しており、ゼネバス帝国を吸収したガイロス帝国が再生産を行っている。しれっと小口径の荷電粒子砲を装備し火力が上がっている。
余談だが、カブトムシがモチーフのゾイドではあるが、意外にも接近戦は苦手である。角はあくまでビーム砲なので格闘ができないのである。
※ここはメチャクチャ主観が入っています!
戦闘ヘリ型ってどう戦うの?ほんとに強いの?という質問があると思うが、ここからは私なりの回答を書かせていただきます。
まず、前提で空戦ゾイドは陸戦ゾイドより圧倒的に有利に戦うことができるということを踏まえる必要がある。実際、空側に陸から攻撃するのも難しく、空側はミサイル一つ打てば確実に攻撃することができるからである。
では、空戦ゾイドをいっぱい作ればいいのでは?となるが、空戦ゾイドは低空飛行が苦手なものが多く、一体を攻撃するより不特定多数の爆撃が得意なゾイドが多いのである。
不特定多数の爆撃でも有効ではあるのだが、戦闘の時間的に爆撃できる回数が限られているのであれば、敵の主力や指揮官機を多く倒せた方がいいため、攻撃の正確さもなるべくほしいのである。
また、高空を飛ぶ空戦ゾイドは目立つため、敵からも見つけられやすく、対空戦ゾイド用の戦闘機系ゾイドもいるため、見つかってしまうと対地攻撃どころではなくなることもあった。
そんな中開発されたのが、このサイカーチスである。完全な対地攻撃専門として開発された空戦ゾイドであり「戦闘ヘリ型」という新たなポジションを確立している。そこまで大きくないサイズで従来の空戦ゾイドが苦手な低空を飛ぶことで、隠密性が大幅に上がっており、天敵である戦闘機型ゾイドに見つかりづらくなっているのが特徴。
そのうえで、地上ゾイド相手には格闘攻撃が届かない空から一方的に攻撃することが可能。流石にマッハでは飛べないが最高速度も390km/hもあるため、地上から迎撃されるリスクも少ない。さらに、低空から狙いすました射撃は非常に高い命中率を記録しており、地上ゾイド相手にはまさに圧倒的という強さを見せつけたのである。
実際、共和国の小型ゾイドはあの「レッドホーン」のような大型ゾイドよりもサイカーチスを恐れるようになったとまで言われている。環境によってはレッドホーンを超える活躍をしたといえるだろう。
ただし弱点も存在する。対地攻撃に特化しすぎているせいで、見つかった場合は、ほとんどの空戦ゾイド相手に対抗手段がない。飛行するために装甲も薄いため、陸戦ゾイド以上に空戦ゾイドに狙われると一方的に負けてしまう。他にも、空戦ゾイドと同じで火力が低いため、装甲が厚い中型ゾイドや大型ゾイド相手にはなすすべもなくなってしまう。空戦ゾイドよりも低空飛行・速度が遅いため、撃ち落されるリスクも高くなってしまう。
おそらくだが、この火力の低さ故に基地攻撃も苦手である。そのため、基地攻略は地上ゾイドに任せることになる。これが、サイカーチスばかり量産するわけにはいかない理由だと思われる。
まとめると、陸戦の小型ゾイドであるゴドスやガイサックにはめっちゃ強い。空戦ゾイドであるプテラスや戦闘機型のレイノスにはめっちゃ弱い。装甲が厚いカノントータスや大型で硬いゴジュラスには火力の低さ故に倒せない。といったところ。
他のどんなゾイドよりも適材適所が大切である。
いつものことだが、コックピットがむき出しで最大390km/hは出せないんじゃないかな…とは思う。
このレッドホーンより恐れられたことがある。と思うと結構すごいと思う。
角は格闘武器ではなくビーム砲という設定はゾイド以外でも珍しい設定だと思う。
上記はファンブックの写真。
アニメでも大活躍!…と言いたいが、アニメは未登場である。
おそらく、戦闘ヘリという独特な活躍をさせづらかったのではないかと思われる。個人的にはライバルのダブルソーダはアニメに出れたため、出してやれよと思うのだが…
実は初代の漫画「機獣新世紀ゾイド」で登場しており、結構活躍している。
三色電光隊(トライブリッツ)と言われる三人の帝国のエースパイロットが搭乗し、メインの作戦を成功させるためのおとり役として飛び出したバンのシールドライガーと交戦した。
三体で相手の周りを囲み、常に死角から攻撃するという「三位一体攻撃(トリニテート・アングリフ)」でシールドを撃破寸前まで追い詰めた。最後はアーバインにより自分たちが死角から攻撃され撤退している。ゾイドは大きさじゃないだなと思わせる大活躍と言えるだろう。(部隊名と技名が無駄にカッコイイ)
まあ、バトルストーリー設定だったら、普通にシールドライガーに勝てそうな気もする。ちなみに、この後、勝手に暴れるジェノザウラーを連れ戻そうとするが、ジェノザウラーの開発者から三色電光隊行かせてもダメでしょとか言われていた。そうだけど…もっと言いようがさぁ…
地上ゾイドを圧倒するサイカーチス。飛び立つ前なら飛行ゾイドでも問題なし。
カブトムシは好きだけど、恐竜型とかがいる中では弱そうとか、戦闘ヘリって微妙と思っている人も結構いると思うのでサイカーチスがすごいと思う人は少ないと思う。
が、その戦い方を見直してみると、小型の地上ゾイド相手ではほぼ無敵という強さはすごい魅力的だと思う。冷静に考えると最高速度390km/hも速すぎである。
適材適所な戦闘力は他のどんなゾイドよりもミリタリー感があるのも魅力である。これを機にサイカーチスの魅力の再検討に繋がればと思う。
※参考資料:ゾイド公式ファンブック1~4など