――それは、惑う星に崩れる砂時計と「輪廻」の世界。
周期的に双子惑星間で生死が入れ替わるように砂が降ってくる世界で働く死神の話。
双子惑星。
ひとつは生の惑星。ひとつは死の惑星。
しかし、どちらもすごく生命に富んだ惑星というわけではない。
果てしなく砂漠が広がる故に、生きていくには厳しい環境。
互いの軌道が重なる時、互いの砂が移動する。それに伴い、死神も惑星間を移動する。
生の惑星、死の惑星という呼称は、その惑星間移動が可能な者がそう名付けているだけ。
一般的には知る由がない。
つまり、二つの惑星の姿は、一部の大量な砂(軌道合流の際の流れてくる砂)を除けば瓜二つ。
死神は、その惑星に溢れた魂を回収しに来る。必然的に、死神は常に死の惑星にいることになる。
その度、もう一方の惑星(生の惑星)に魂を遣るのだ。
そこへ送り込まれた魂は、その惑星で再び命になる。
そしてまた息絶えた時、再びかの惑星へ魂は戻され……
そんな輪廻の繰り返し。
まだない
黒燕(くろつばめ)
男/外見24くらい?(5万以上)/私-お前
双子の惑星を渡る死神。
魂を刈り、見送るはずなのだが、ある仕事中に、寐夜と出会った事から、彼女の約束を果たす為に、疑似従者となり協力する事に。
寐夜自身はそれすらも覚えていない。
彼女と旅をしているうちに、徐々にいずれ彼女を見送らなくてはいけない事を気に掛けるようになる。
真面目。それ故様々な事で悩むのが悪い癖。
寐夜(みや)
女/17?/私-アナタ
死んだ事を知らない少女。
黒燕により、記憶の一部を欠落させている代わりに、生かされている。
黒燕が死神だとは知らない(覚えていない)。彼の事は自らの従者だと思っている。
彼女が呟いた約束によって、世界さえも揺るがす運命が動き出していたりして。