震災後の東北から始まった若手起業家らによる「ローカルインダストリー創造」への現在進行形の挑戦事例を交えながら、「人口減少社会を前提とした社会システム」「サステナブル産業」「ローカルベンチャー×グローバル」、さらには地域内外からのリソースを集め、それらを牽引するGP(General Partner)的な役割としてのローカルベンチャーのあり方について、紐解いていく。

ゲスト紹介

村上敬亮 氏    デジタル庁 統括官(国民向けサービスG担当)  ※オンライン登壇

1967年、東京都出身。1990年、通商産業省入省。IT政策に長らく携わった後、クールジャパン戦略の立ち上げ、COP15,16等の温暖化国際交渉、再エネの固定価格買取制度創設等に従事。2014年より内閣官房・内閣府で、地方創生業務や国家戦略特区業務に従事し、2020年7月より中小企業庁経営支援部長。2021年9月より現職。

阿部勝太 氏    一般社団法人フィッシャーマンジャパン 代表理事 / 漁業生産組合 浜人 代表

1986年、宮城県石巻市に漁師の息子として生まれる。仙台や東京で会社員を経験後、故郷の同市北上町の十三浜に戻り、ワカメ漁師になる。震災後、壊滅的な被害を受けた漁業と地域の再生を目指し、5つの家族とともに浜人(はまんと)を立ち上げ、東京の大手企業と組んだ商品開発やプロモーションなどを実施。また、三陸の若手漁師らと協力してフィッシャーマンジャパンを設立、代表に就任。漁業を「儲かる産業」へとイメージを変え、後継者を育成するプロジェクトなどを展開している。

小林味愛 氏    株式会社陽と人(ひとびと)代表

東京都立川市出身。慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、衆議院調査局入局、経済産業省出向、株式会社日本総合研究所を経て、福島県国見町に株式会社陽と人設立。 福島県の規格外農産物の流通など福島の地域資源を活かして地域と都市を繋ぐ様々な事業を展開。2020年には国見町のあんぽ柿の製造工程で廃棄される柿の皮を活用したフェムケアブランド『明日 わたしは柿の木にのぼる』を立ち上げ。第9回環境省グッドライフアワード特別賞、2021年度地方創生賞など数多くの賞を受賞。商品の販売に留まらず、経済産業省フェムテック実証事業など、女性の健康課題に関する研修など医療の専門家と連携しながら様々な普及啓発活動も行う。 2021年3月から復興庁「復興推進委員」も務める。 子育てをしながら福島と東京の2拠点。

<モデレーター>
石井重成 氏     青森大学社会学部 准教授

国際基督教大学を卒業後、経営コンサルティング会社を経て、東日本大震災を機に岩手県釜石市へ移住。多様な復興支援・官民共創事業を手掛け、人口減少時代の持続可能なまちづくりを探求する釜石市「オープンシティ構想」を統括。2021年4月より青森大学に拠点を移し、自治体・中間支援団体・企業の事業組織開発や人づくりを支援。コミュニティの撹拌を通じたイノベーション創発に取り組む。一般社団法人地域・人材共創機構代表理事、総務省地域力創造アドバイザー、デジタル庁シェアリングエコノミー伝道師、環境省地域循環共生圏プラットフォーム事業アドバイザー、国土交通省東北圏広域地方計画有識者委員など。1986年愛知県西尾市生まれ。