セクターの枠を超えて、各セッションでテーマを基軸に知見やリソースをシェアし
意見交換しながら協働関係を構築するDAY1

分科会テーマとスピーカー紹介
分科会  第1ターム  15時20分〜16時50分
分科会  第2ターム   17時00分〜18時30分

ローカルベンチャー施策に取り組む自治体の変化と可能性

2016年9月に立ち上がったローカルベンチャー協議会。
持続可能な地域社会づくりを目指して、その担い手となる多様な地域プレイヤーを増やすことに官民協働で取り組んできた。地域おこし協力隊制度や地域活性化起業人、またふるさと納税等の各種施策とも連動しながら、第1ステージとなった2021年3月末までの5年間で250を越える新規創業・事業(10自治体合計)を生み出してきた。
そしていま、広がってきた多様な地域プレイヤーやその挑戦を応援する地域の文化を土台にしながら、次のステージへの試行錯誤を始めている。本セッションでは、自治体・中間支援組織・企業など、ローカルベンチャー推進に関わってきた多様な立場から、それぞれの地域の変化と、次のステージに向けた兆しや可能性について議論をする。

<登壇者>
萩原勇一 氏   岡山県西粟倉村役場 産業観光課長)

岡晴信 氏   株式会社竹中工務店 まちづくり戦略室 兼 新規事業推進グループ シニアチーフエキスパート/ 島根県雲南市 政策企画部

小山敏史   北海道厚真町役場

石井重成   青森大学 社会学部 准教授(元釜石市役所)

森山奈美 氏   株式会社御祓川 代表取締役(石川県七尾市)

小野寺憲一 氏   宮城県気仙沼市 震災復興・企画部 部長

成宮崇史 氏        NPO法人底上げ 理事・事務局長 / 気仙沼まち大学運営協議会 チーフコーディネーター

<セッションスタイル>
登壇者によるトークセッション

1.「ローカル企業版『人的資本経営』に必要なこと」 −各地でさらに"働きがい"を実現する生態系づくり−

地域企業の経営を支える支援体制・メニューを可視化し、各地の取組のフェーズを上げる

〜「人的資本経営生態系マップ(仮称)」を作成し、取組の比較をする〜


新型コロナウイルスによる行動規制が徐々に緩和される中で、採用活動に改めて力を入れる企業が増えています。
また、全国的な賃上げの動きも活発で大企業を中心に給与水準は上昇。人口減少社会に加え、このような状況下で地域の経済を支える地元企業にとっては、ますます人材確保が難しくなると予測されます。

生活インフラや給与水準などの外的要因の整備では、この競争に勝つことが難しい地元企業において、より本質的な「働きやすさ/働きがい」を増進し、企業の成長に寄与できる支援機会や生態系づくりが求められています。


本分科会では、登壇各地域が取り組んでいる人材確保・支援の生態系を可視化し、ゲスト地域からの視点も頂きながら、地域の中でのより「働きやすさ/働きがい」が向上するための施策を参加者と一緒に考えます。

<ゲスト>
青山敦士 氏
海士町複業協同組合 理事 / 株式会社海士 代表取締役 / 株式会社島ファクトリー 代表取締役

1983年、北海道生まれ。札幌で野球少年として育つ。学生時代の途上国支援の活動からの縁で、2007年、島根県隠岐諸島にある海士町の観光協会に就職。「海士の島旅」のブランディングに取り組み、地方の在り方を問う「島会議」の企画・運営を担当。2013年には観光協会の子会社となる(株)島ファクトリーを立ち上げ、旅行業・島のリネンサプライ業を運営。 2017年より株式会社海士代表取締役に就任。島で唯一のホテルを経営。2021年泊まれるジオパークの拠点施設「Entô」としてグランドオープン。小さな島の観光業を通じて地域資本の循環に取り組む。

<ゲスト>
羽山暁子 氏
株式会社Pallet 代表取締役/一般社団法人グラミン日本 仙台支部 支部長

2014年 東日本大震災のボランティアをきっかけに、東京から仙台にIターン。フリーランスの後、東北に根を張ることを決め、2019年 株式会社Pallet 設立。「すべての人が WiLL-based ではたらける 幸せな社会を」をテーマに、アドラー心理学に基づくコーチングを基に、ビジネスコーチ、組織開発コンサルタントとしてローカルの中小企業から、グローバル企業まで組織風土変革に伴走する。地域における男女の賃金格差、生き方・働き方の選択肢の格差に疑問を持ち、2022年 グラミン日本仙台支部立上げ、支部長に就任。

<セッションオーナー>
武田堅治(島根県雲南市役所)

土屋望生(熊本県五木村  株式会社日添)

内田真央(宮崎県日南市 株式会社ことろど

小林峻(宮城県気仙沼市 まち大学協議会


<セッションスタイル>

登壇地域からの事例共有、ゲスト講演、意見交換会

2.働き手の背景に関わらず地域で働き・暮らし続けられる環境を考える

人口減少社会において働き手の背景(子育て・ひとり親や介護、障害など)に関わらず地域で働き・暮らし続けられる環境(=働きやすい環境)がどのようなものか、子育て層の就労支援・デジタル人材育成を中心に各地域での実践者と探究します。


地域の中で子育て層の就労支援や若者層の仕事の選択肢づくりに取り組んでいるゲストと話題提供者から実際の取り組みや現状の課題を共有し、小グループでブレスト形式でのディスカッションを行います。

ゲスト
田中彩 氏
NPO法人ママワーク研究所 理事長

ベンチャー企業で総務部長をしていたが、出産を機にリタイア。専業主婦⇒再就職挫折の経験から、「子育てしながら、自分らしく働きたい」ママ達をサポートすべく、2012年にNPO法人ママワーク研究所を設立。社会復帰希望ママとママ人財の力を活かしたい企業のサポート活動を行う。「家族から必要とされ、組織からも頼られる、そんなママをもっとたくさん増やしていきたい。」を追い求め、ママ向けスクールや企業向けコンサルティング、企業とママ人財が出会う「ママドラフト会議(R)」等を展開してきたが、再就労マッチングまで責任を持つ存在でありたいと 職業紹介免許の取得に発起。グループ会社を2017年1月に立ち上げ、 Work Step 株式会社の代表取締役となる。産業カウンセラー、社会保険労務士でもある。2児の母。

<ゲスト>
田鹿倫基 氏
株式会社ことろど 代表取締役

1984年、京都生まれ滋賀育ちも宮崎県出身と言い張って早10年。大学卒業後リクルートに就職するも先輩と同期の優秀さにおののき退職を決意。その後中国の広告代理店で働くも、圧倒的グローバル競争環境に触れ退職を決意。その後紆余曲折あり2013年日南市マーケティング専門官として着任。15社のIT企業を誘致し170名の雇用を創出したり、20名以上の創業支援を行い約4億円の売上をつくったりして転出超過が続いていた日南市の人口動態を改善した。その後、色々あって現在は移住ドラフト会議という壮大なコントをやったり、ホステルをやったり、求人サイトを運営したり、派遣会社をやったり、noteを書いたりトライアスロンに出たり順調に迷走街道を突き進んでいる。

<ゲスト>
菅野奈津子
株式会社女性が働きやすい会社 代表取締役

1979年、気仙沼市生まれ。Uターン12年目。結婚→出産→離婚を経験。現在、小学3年生の女の子を育てるママ。ライフステージにより大きく職種や雇用形態を変えてきた体感から、地域で女性が働きやすい場づくりをしたいと思い、2022年9月に創業。現在、都市部企業と連携し、テレワークでIT関連の仕事を開始。子連れ出勤できる職場を準備中であり、地域で働き方の選択肢を増やすことを目指す。

<ゲスト>
梅澤宏徳 氏
ソウルドアウト株式会社雲南市ソーシャルチャレンジ特命官

1996年、島根県雲南市生まれ。中高生の頃から「日本一チャレンジにやさしいまち」雲南市の地域作りに関り、本気で地域を変えようとイキイキ活動する大人に触れ、将来故郷に貢献したいと思うようになる。ビジネスを通じて地域の潜在能力を生かす取り組みの重要性を感じ、2019年「中小ベンチャー企業が咲き誇る国へ」をビジョンに掲げる「ソウルドアウト株式会社」に就職し上京、2021から「地域活性化起業人」として雲南市にUターン。現在、若者の転出者数が多く、帰って働ける雇用も少ない雲南市で、未経験から最先端なデジタルスキルを身に着け、リモートで働ける人材を育成するプログラムを運営。若者が豊かに働き暮らせるまちづくりを目指す。

<セッションオーナー>
森本健太(気仙沼まち大学運営協議会)

<セッションスタイル>
ゲストからの話題提供とディスカッション

3. 遊休不動産を活かした、新たなエリア価値の創出

人口減少社会の中で課題の一つとなっている遊休不動産。多くの地域に共通して生まれているこの課題に対して、どのような活用方法を提案し、それまでまちになかった新しい人の流れやお金の循環を生み出していくのか。また、ひとつの物件だけにとどまらず、そのエリア全体の新しい価値を見出し、それぞれのステークホルダーがどう連携して取り組むことで、まちの未来を作り上げていけるのか。先進事例を聞きながら、事業化へのスキームを考えます。

<ゲスト>
寺井元一  氏
株式会社まちづクリエイティブ代表取締役アソシエーションデザインディレクター/NPO法人KOMPOSITION代表理事

1977年兵庫県生まれ。統計解析を扱う計量政治を学ぶ大学院生時代に東京・渋谷でNPO法人KOMPOSITIONを起業し、ストリートバスケの「ALLDAY」、ストリートアートの「リーガルウォール」などのプロジェクトを創出した。その後、経験を活かして「クリエイティブな自治区」をつくることを掲げて株式会社まちづクリエイティブを起業。千葉・松戸駅前エリアでモデルケースとなる「MAD City」を展開しながら、そこで培った地域価値を高めるエリアブランディングの知見や実践を活かして全国の都市再生や開発案件に関わっている。MAD Cityは空家の利活用に関わる不動産、アーティストやクリエイターとの協業、ローカルビジネスの起業支援、官民連携のプラットフォーム、居住支援法人に転換したKOMPOSITIONによる福祉ケアなどからなる複合的なサービスを提供している。

<セッションオーナー>
志田淳(気仙沼まち大学運営協議会)


<セッションスタイル>

登壇地域からの事例共有、ゲスト講演、意見交換会

4.地域における自然資源と共生した、森林から生まれる事業の始め方

自然資源の保護や山林の利活用への関心が高まり、各地でさまざまな実践が始まっています。さらに、素材開発や木材利用などの動きも加速しています。ただ、「事例はあるが、地域にプレイヤーがいない」という声を聞くこともあります。大規模な投資や革新的な技術に拠らずとも、身近なところから始められる取組みもあると考えます。

そこで、森をうまく使っているプレイヤーをピックアップし、この分野のマーケットの可能性についてお話を伺います。


また、アウトドア等の国内外の変容、こういう取り組みへのハードルの高さ、自然資源を活用した事業の始め方と、展望について語り合いたいと思っています。

<ゲスト>
松本潤一郎  氏
株式会社BASE TRES  代表取締役

17歳からヒマラヤのトレイルを歩きはじめ、カラコルムやアンデスなど世界の辺境地を旅した後、伊豆へ移住。そこで山に埋もれていた使われなくなった古道の存在を知り、観光トレイルとして再生させることを決意。40㎞にわたる古道を再生しMTBツアーの「YAMABUSHI TRAIL TOUR」を開始。手入れのされていない森の整備も手掛け、自伐した木材を使いリノベーションした宿泊施設「LODGE MONDO -聞土-」をオープン。施設の給湯と暖房にはウッドボイラーを使いエネルギーの地域内自給にも取り組む。2020年からカヤックフィッシングツアーを開始し、山と海とをめぐる循環を観光サービスとして提供している。

<ゲスト>
渡部真之助
株式会社フォレストーリー 代表取締役
福岡県出身、岡山県育ち。家業は材木卸問屋。大学中退後、上京。「生命の循環」をコンセプトにした端材やリサイクル材などを活用した内装や家具のデザイン会社に勤める。その後、第一次産業への関心が高まり、長野県に移住して林業の世界に飛び込む。木曽郡で木曽檜を扱う林業事業体に従事する。2020年林野庁主催の『SUSTAINABLE FOREST ACTION 2020』で最優秀賞の受賞を機に起業する。森を守り地域も元気になる「森林空間の利活用事業」を栃木県を長野県で展開中。地域全体で森づくりをするため、この夏に林業会社を設立予定。

<セッションオーナー>
伊藤敦志(愛媛県久万高原町役場
小山敏史北海道 厚真町役場  
小俣健三郎(島根県雲南市NPO法人おっちラボ )   

5.生物多様性という世界トレンドに、地域・ローカルベンチャー・企業はどう向き合うのか?

2030年ネイチャーポジティブ(生物多様性の損失に歯止めをかけ、むしろ環境にとってポジティブな状態に持っていくこと)の実現と、それに向け2021年に発足したTNFD(自然関連財務開示タスクフォース)の動きなど、世界は脱炭素に加え、生物多様性という大きなトレンドで動き始めています。
生物多様性と切り離せない自然資本の多くは、日本国内をみるとローカルに集中します。世界が大きく動き始めている中で、「生物多様性」という世界トレンドに、地域・ローカルベンチャー・企業はどう向き合っていけばいいのか。私たちの暮らしの土台であり、多くの生態系サービス(食料・水・気候の安定・精神性等)をもたらしてくれる自然資本を持続可能なものにすることはもちろん人類共通の課題であるからこそ、世界のトレンドも理解をした上で、改めて私たちがどうありたいのか、あるべきなのかを議論します。

<ゲスト>
阿部勝太 氏 
一般社団法人フィッシャーマンジャパン 代表理事 / 漁業生産組合 浜人 代表

1986年、宮城県石巻市に漁師の息子として生まれる。仙台や東京で会社員を経験後、故郷の同市北上町の十三浜に戻り、ワカメ漁師になる。震災後、壊滅的な被害を受けた漁業と地域の再生を目指し、5つの家族とともに浜人(はまんと)を立ち上げ、東京の大手企業と組んだ商品開発やプロモーションなどを実施。また、三陸の若手漁師らと協力してフィッシャーマンジャパンを設立、代表に就任。漁業を「儲かる産業」へとイメージを変え、後継者を育成するプロジェクトなどを展開している。

<ゲスト>
岡晴信  氏
株式会社竹中工務店 まちづくり戦略室 兼 新規事業推進グループ シニアチーフエキスパート/島根県雲南市 政策企画部

1994年大学卒業後、ゼネコンに事務系社員として入社し、経理・総務・海外経理を担当し退職。海外遊学ののち理系大学に入り直し建築学を学ぶ。卒業後、アトリエ系設計事務所で住宅設計を担当。2005年竹中工務店に入社。入社後は、大手企業のグローバル本社の構築をはじめ、メーカーや商社の本社や研究所など、数多く企業のオフィスづくりのコンサルティングに従事。2016年、経営企画室へ異動、新規事業開発を担当し、2017年にまちづくり戦略室を立ち上げる。2019年に島根県雲南市と地域連携協定を担当し、地域おこし企業人として雲南市へ在籍出向し、企業と自治体が新しい共創できる仕組みづくりに従事。

<ゲスト>※オンライン登壇
鈴木 紅葉
東京大学 先端科学技術研究センター 生物多様性・生態系サービス分野 森研究室 特任研究員

2023年、横浜国立大学にて博士(環境学)を取得。フィールドワークとリモートセンシングを組み合わせ、環境変動(自然撹乱)が森林の組成や構造に与える影響の評価を実施。また、気候変動下での森林動態シミュレーションにも取り組んでいる。特に、基礎生態学の知見を応用科学として知床の森林再生に還元すべく、現地の管理者と協働して研究活動を実施している。

<ゲスト>
太齋 彰浩
一般社団法人サスティナビリティセンター代表理事

民間機関の研究者を経て、フィールド密着型の教育を志し、2000年に南三陸へ移住。箱もの施設再生により、年間数千人の交流人口創出。東日本大震災後は、町職員として壊滅した水産業の復興に奔走するとともに「循環型でレジリエントなまちづくり」を目指した、南三陸町バイオマス産業都市構想の実現に貢献。2018年4月より現職。「森里海ひと いのちめぐるまち」の実現を目指す。

<ゲスト>
萩原勇一
西粟倉村役場 産業観光課長

西粟倉村出身。平成2年入庁。これまで、下水道、道路等ライフラインの整備・管理がキャリアの半分以上。そのほか、税、消防防災、介護保険、障害福祉、福祉事務所等を経験し、平成29年度から産業観光課に配属され、商工観光係として地方創生、ローカルベンチャー、SDGs未来都市等を担当。令和2年度から産業観光課長を拝命。

<セッションオーナー>
小松美香(北海道 厚真町役場)
松崎光弘(岡山県西粟倉村 株式会社エーゼログループ) 
山内幸治(NPO法人ETIC.)  

<セッションスタイル>
トークセッション

6.急回復する世界の旅行需要。変化する価値観と世界から求められる旅のカタチとは?

コロナ後、旅行需要が急速に回復しています。特にインバウンドの動きは顕著で、2025年までにはコロナ前の年3000万人まで回復の見通しであり、2030年には6000万人を目指すという政府指針もあります。なかでも、モダンラグジュアリー、1ヶ月長期滞在、サステナブルツーリズム、爆買い後の新しいインバウンド、オーバーツーリズムの分散化など、さまざまなキーワードが注目されています。

たとえばモダンラグジュアリーに関しては、「昔は、社会的地位を誇示するための消費だったが、今は、自らの信念を誇示するための消費。環境や健康などに良いものを積極的に選択することで、社会にインパクトを与えたり、未来に何かしら貢献することが重要視されている。特に若年層にとってのラグジュアリーで、こうした傾向は顕著。Z世代、ミレニアル世代がラグジュアリー旅行マーケットの中心になれば、パーパス・ドリブンな消費がマーケット全体の半分以上を占めるだろう」といわれています。


そこで、具体的な地域のリソースを事例に、何がインバウンド客にとってのバリューなのか。また、観光地開発ではなく観光まちづくりの観点から、地域発で新しい観光の提案につなげるべく、この分野の展望について探っていきます。

<ゲスト>※オンライン登壇
山田 拓 氏 
株式会社 美ら地球 代表取締役 

(株)美ら地球CEO。自社事業イナカを求める外国人向け1ストップ・ソリューションSATOYAMA EXPERIENCEのプロデュースに加え、地方部各地における地域資源を活用したインバウンド・ツーリズム関連を中心とした多くの事業開発に従事。国内外の自然フィールドをこよなく愛し、トレッキング、バックカントリー、自転車旅などを趣味とする。内閣官房地域活性化伝道師。(一社) 山陰インバウンド機構 山陰DMOアドバイザー 著書:「外国人が熱狂するクールな田舎の作り方」(新潮新書)

<ゲスト>
若林福成 氏

生物研究家/やまね酒造株式会社 代表取締役兼生物多様性・環境生態学研究センター長/香川大学ビジネススクール 協力研究員

1991年埼玉県生まれ。MBA(経営修士)学士(理学)。国内・国外(南米や東南アジア等)に生息する動植物の調査・研究を行う。大学2年19歳の時にキャラクターコンテンツを活用した町おこしをプロデュースする合同会社福成を設立。アニメ「らき☆すた」や鉄道むすめ「栗橋みなみ」を活用した町おこしに主要メンバーのひとりとして携わる。秋田県の新政酒造での修行後、埼玉県飯能市に、飯能の自然と生物多様性と共に歩む環境保全の会社「やまね酒造」を令和元年に設立。特にニホンヤマネの調査・保全活動を行っている。

<ゲスト>
白石章二

ヤマハ発動機株式会社 企画財務本部経営改革アドバイザー

島根県雲南市出身。大学卒業後、米系戦略コンサルティング会社で20年勤務。東京、サンフランシスコ、ミュンヘン、ソウルの事務所で、自動車、エネルギーなど幅広い業界での戦略コンサルティングに従事。後半10年はパートナーとしてクライアントの新事業・イノベーション戦略を支援。2008年自ら戦略コンサルティング会社を起業、複数の事業会社マネジメントを歴任。2014年からPwCコンサルティング合同会社戦略コンサルティングチーム自動車エネルギー製造業担当パートナーを経て、2018年1月ヤマハ発動機入社。新事業開発とベンチャー投資を担当。2019年ヤマハ発動機株式会社フェロー技術・研究本部 NV推進担当。PwC在籍中にプロボノで、岐阜県郡上市の林業課題に取り組むことで森の経営に問題意識を持ち始め、ヤマハ発動機入社後は同社の産業用ヘリコプターを活用した森林継続事業を立ち上げる。素材生産以外の森の活用可能性を追求していく活動として森あそびラボ活動を開始。カリフォルニア大学バークレー校MBA。

<セッションオーナー>
小山敏史(北海道 厚真町役場  
小俣健三郎(島根県雲南市NPO法人おっちラボ )   

7.ローカルインダストリーの進化が加速する地域の仕組みとは?

日本のGDPは地方が支えており、地域に根付く中小企業は、地域経済や人々の暮らし・働き方とも強く結びついており、まさに持続可能な地域の未来を担う存在です。多様な人材が活躍できる現場づくりや環境問題への責任など、多様な課題が複雑に絡み合う現代の社会状況の中で、彼らは地域の未来を担うべく多様なトランジションや事業開発へのチャレンジを始めています。
また、未活用な地域資源の活用や、社会・地域課題へのアプローチをするために自ら事業を作り出す起業家たちが生まれる動きも加速しています。

これらの、新しいローカルインダストリー(地域産業)を生み出す動きを支えるために、どのような仕組みが必要なのでしょうか。資金調達手段も民間の調達手段として行政との連携、企業版ふるさと納税、VCや企業のCVC、金融機関との連携など多様な流れががありますが、ローカルインダストリーにとって本当に必要な流れはどこにあるのでしょうか。本分科会では、地域での新しい事業創出を支えるエコシステムやお金の流れ、ネットワーク等を事例をもとに紐解き、考えます。登壇ゲストには能登半島で、地域の事業者・金融機関・中間支援団体が連携し、中小企業の経営革新を支える動きを仕掛ける森山奈美氏をお呼びし、具体的に地域でローカルインダストリーを支える仕組みづくりの検討とディスカッションを行います。

<ゲスト>
小笠原由佳
社会変革推進財団インパクト・オフィサー/日清ホールディングス社外取締役

政府系金融機関(JBIC)にて中央アジア・中東欧向け援助・国際金融業務に従事した後、外資系コンサルティング会社にて経営コンサルティングやプロボノ事業の立ち上げ、子ども関連NPOへの支援を担当。さらに、援助機関(JICA)にてインド・トルコ・インドネシアなどへの援助業務に関わった後、SIIFにて休眠預金活用事業やインパクト評価、GSG国内諮問委員会、金融庁共催「インパクト投資勉強会」、「インパクト志向金融宣言」の運営業務に従事。公共政策修士。

<ゲスト>
森山奈美 氏
株式会社御祓川 代表取締役、 いしかわ地域づくり協会 コーディネーター

石川県七尾市生まれ。 (株)計画情報研究所にて、都市計画コンサルタントとして、地域振興計画、道路計画等を担当。その後、民間まちづくり会社(株)御祓川(みそぎがわ)の設立に携わり、平成11年より同社チーフマネージャーを兼務。平成19年より現職。その取り組みが日本水大賞国土交通大臣賞、ふるさとづくり大賞総務大臣表彰などを受賞。経済産業省「ソーシャルビジネス55選」に選出された。能登の特産品を取り扱う「能登スタイルストア」を運営するほか、地域の課題解決に挑戦する若者を能登に誘致するなど「能登の人事部」として人材育成にも取り組む。

<セッションオーナー>
戸塚絵梨子(株式会社パソナ東北創生)
伊藤いずみ(NPO法人ETIC.)  

セッションスタイル
パネルディスカッション