参加希望者へ
参加希望者へ
生命システム科学研究室では、神経細胞の形や機能を制御する機構や、共生細菌が宿主の昆虫に与える影響についての研究を行っています。研究の多くは基礎的なもので、まだ誰も知らない生命の仕組みを理解することを目指しています。このような研究から得られる知見は、すぐに役に立つものではありませんが、将来的に脳の疾患の機序の理解や新しい治療法の開発、生物農薬の実用化に貢献できるものと期待されます。また、より応用的な研究も含め、他の研究室・企業・研究機関との共同研究も進めています。
研究室のメンバーになるには
学部生は福井大学 工学部 物質・生命化学科の3年後期から早期配属制度で研究室に参加可能です。また、大学院生は大学院 工学研究科 産業創成工学専攻 生物応用化学コースの学生として参加可能です。外部から福井大学の大学院を受験希望の場合は、教員に以下のアドレスから連絡し、できるだけ余裕をもって相談して下さい。
※現在1年生から3年生前期までの早期配属前の学生に対して「研究室への留学制度」が実施されています。この制度で、これまでに神経チーム2人、共生細菌チーム3人の学生を受け入れました。興味がある学生はご連絡下さい。
研究室の見学は随時可能ですので、気軽に見学に来てください。また、各教員の連絡先は以下の通りです。
小西 ykonishi(at)u-fukui.ac.jp / 宮田 miyata(at)u-fukui.ac.jp (atを@に置き換えて下さい)
チーム配属・研究テーマについて
学部生の場合、3年時の早期配属の後に基本的な実験手法についてのトレーニングや学生実験IVを実施しながら、学生の希望と成績をもとに研究チームの配属を決めます。大学院から進学してきた場合は、入試時に希望した担当教員のチームに配属になります。
学部生の場合、チーム配属後はゼミに参加してもらいながら研究テーマを決定します。大学院から進学してきた場合は、指導希望教員とディスカッションを行いながら研究テーマを決定します。研究テーマの提案は、本人の興味や適性、また修士・博士に進学し継続して研究テーマを進められる予定かなどを考慮していくつかの候補を教員が提案し、希望を聞きながら決めています。また、指導教員の研究に関連した研究テーマであれば、学生からの研究テーマの提案も歓迎します。
研究成果については、学会発表を行い、国際誌に公表することを目標にしています。
※OB・OGの研究テーマは こちら を参照して下さい。
指導の方針について
研究には実験量やデータが必要ですが、それだけではありません。良い卒論・修論だと自分自身で思えることを目標にして下さい。そのために必要なサポートをします。誰も知らないことを知る上で正解は準備されていません。自分ならではの価値ある提案ができれば素晴らしいことだと思います。セミナーや日々の討論を通じ議論することを重視します。自由で自律的な学びを尊重するため研究室のルールはなるべく少なくするようにしていますが、材料や情報を共有するため、必要と思われるものについてはルールを設けています。研究室のスタートは現在午前10:00としています。
研究室を選ぶ上での注意点について
研究には多くの場合、動物(マウスや昆虫)を使用するため、日頃からお世話が必要です。苦手な方は注意してください。神経チームの研究では、実験に用いる生物材料の準備に時間がかかる上、複雑な生物が故に比較的扱いが難しかったり、思い通りに操作することができず、予期せぬ失敗も多いです。共生細菌チームの研究では、昆虫を数世代に渡って累代飼育をすることもあるので、チーム内のメンバーと協力しながら毎日データを取ることもあります。これらの理由のため、どちらのチームも短期的に結果を得ることは困難で、継続的に研究室に来て実験を行う必要があります。動物や細胞を用いる実験では、それらの生育や状態にこちらがタイミングを合わせる必要があり、休日も実験をする場合があることに注意してください。
研究を行う上で必要な知識について
物質・生命化学科では、高校で生物を選択した学生は少数であり(多くは物理選択)、また神経や昆虫についての授業はありません。このため、生物学の基本的な知識については、チームの決定後から参考書などで自習できるようにフォローしています。また、4年生や修士進学後も輪読会などを行うことで、必要な知識を学生が身につけられるようにしています。これらに加え、研究室セミナーや日々の討論に参加することで、十分に理解することができます。学ぶ気持ちと興味さえあれば、必要な知識を得られるよう指導しますので安心して参加してください。
研究室における活動について
配属後は実験に必要な基礎的な技術を習得する他、ほぼ毎週実施される研究室セミナーに参加します。テーマ決定後はそれぞれ必要な実験を行います。また、実験に必要な講習会を受講します。本配属後はセミナーで自分の研究についての発表や、関連する論文の紹介を行います。また、個別ミーティングを行い、研究の進捗状況や課題について議論します。また、参加・企画は自由ですが、歓迎会、花見、登山、合宿、紅葉狩りなど年に数回、研究室のアクティビティがあります。
卒業・修了後の主な就職・内定・進学先
学生からの問い合わせが多いので以下に先輩の就職・内定先と進学先を示します。本人の努力次第だと思いますが、大手企業や科捜研などに内定・合格を貰うことが出来る学生や、研究者を目指し博士後期課程に進学する学生もいます。
医薬・医療系企業:日本新薬株式会社、帝人メディカルテクノロジー株式会社、ニプロ株式会社、協和キリン株式会社、ミヤリサン製薬株式会社、アピ株式会社、トラストファーマテック株式会社、澁谷工業株式会社、株式会社陽進堂など
食品系企業:株式会社伊藤園
化学系企業:株式会社レゾナック、セーレン株式会社、日華化学株式会社、株式会社ワイエムシィ
公務員:都道府県科学捜査研究所、都道府県警察
大学院博士後期課程:北海道大学大学院
所在地
福井大学
工学部 物質・生命化学科
大学院工学研究科 産業創成工学専攻
〒910-8507
福井県福井市文京3-9-1
工学部4号館 S214室 (小西居室)
S205A室 (宮田居室)
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