和食発酵学
2025年度以降
和食文化科学科 2回生後期
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和食文化科学科 2回生後期
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本講義では、「基礎微生物学」や「食品微生物学」の基礎的な内容を講義する。 微生物とは、微小な生物の総称である。微生物が引き起こす現象には、発酵、腐敗、感染症(疾病)などがある。まず、カビ、酵母、細菌などの微生物の分類、生態、生理、代謝、遺伝などの基礎的事項を学ぶ。さらには、発酵や微生物による物質生産を細胞・遺伝子・分子レベルで理解することを目的とする。なお、本講義を受講する前に、「和食の化学」の単位を取っていることが望ましい。また、発酵醸造品の製造法やそのメカニズムなどについては、「和食醸造学」で学ぶこととする。
1.微生物学の歴史
2.微生物分類
3.微生物の構造と機能
4.微生物の代謝(1)
5.微生物の代謝(2)
6.微生物の増殖
7.微生物の遺伝(1)
8.微生物の遺伝(2)
9.食品の腐敗
10.食中毒
11.食品の保存
12.発酵食品
13.微生物の増殖予測
14.バイオテクノロジー
15.微生物実験
菌塚(曼殊院 2023.7.24撮影)
京都市の比叡山西麓に紅葉と霧島つつじで名高い曼殊院がある。門跡寺院であるため格式が高く、築地塀に5本の横線があるのはその証である。その境内に微生物を供養するための「菌塚」がある。
今から約40年前に、食品用・工業用酵素を製造・販売していた大和化成株式会社の取締役社長であった笠坊武夫氏は、社長退任を機に「人類のため多大な貢献をし、犠牲となった菌類に感謝し、また供養する」ため、菌塚を建てることを思い立った。菌塚の建立について相談を受けた発酵研究所の長谷川武治所長は、発酵研究所の理事で発酵・醸造学の世界的権威であった坂口謹一郎東京大学名誉教授を笠坊氏に紹介した。
菌塚は自然石の石碑で坂口名誉教授の揮毫による「菌塚」の題字が彫られている。1981年5月16日に菌塚の除幕法要が行われ、多くの関係者が参列した。その後、曼殊院では毎年5月に法要を行っていたが、知名度が低く、参列者は少なかった。
【随縁随意】微生物に感謝(曼殊院菌塚)-中濱 一雄 より引用・抜粋
中濱 一雄 生物工学会誌, 2022 年 100 巻 3 号 p. 111
参考動画
登録無形文化財「伝統的酒造り」について(文化庁):2023/10/18
オンライン食文化シンポジウム「食文化あふれる国・日本」(文化庁) 2021/03/01
微生物はすごい! (5)微生物が食べ物をつくる(SCIENCE CHANNEL(JST) ):2014/01/14
参考HP
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