2024年度の様子
2025年度の開催は終わりました。来年度のご参加お待ちしております。
2024年度の様子
二度にわたる世界大戦の反省を踏まえ、人権の世紀とすべくスタートした21世紀も四半世紀が過ぎようと
していますが、いまなお世界各地で紛争や戦争が後を絶たず、かけがえのない多くの命が奪われ、危機にさら
されています。また、「自国第一主義」や多様性・公平性・包摂性に反対する「反DEI」などが声高に叫ばれ、多様性社会に逆行する流れが勢いづいています。人権の世紀と大きくかけ離れた国際社会の現実があります。
その波は、日本国内にも及んでおり、SNS上では、社会的に弱い立場にある人々に対する心ないバッシングが横行しています。また、経済格差が拡大し、継続的な物価の高騰、実質賃金の低下などによって生活の安定性が脅かされ、多くの人が日々の生活に困窮しています。特に、ひとり親家庭の多くが経済的に大変厳しい状況に置かれています。フードバンク事業などに取り組むNPO 法人が、ひとり親家庭を対象に行ったアンケート調査では、物価上昇が続くなかの暮らしぶりについて「非常に苦しい」との回答が65%に達し、「やや苦しい」とあわせると95%の家庭が経済的な困窮を訴えており、61%の保護者が「自分の食事の量を減らす」日々を送っています。社会の歪みは、声をあげることが困難な立場にある子どもたちの生きづらさへとつながっています。不登校の子どもは増加の一途をたどり、昨年の小中高校生の自死は過去最多となりました。
2023年4月に施行されたこども基本法の第1条(目的)には、「次代の社会を担う全てのこどもが、心身の状況、置かれている環境等にかかわらず、その権利の擁護が図られ、将来にわたって幸福な生活を送ることができる社会の実現をめざす」と記されています。こども基本法の目的や基本理念を具現化する取り組みが私たちに求められています。一人でも多くの方に参加していただき、互いの取り組みの交流を通して学びを深めたいと思います。
九州・沖縄地区子ども支援ネットワーク交流学習会
実行委員長 幸 地 一
九州地区県同教連絡協議会
会長 有 光 洋
教育福祉会館3階大ホール
(沖縄県那覇市古島1丁目14-6)
公共交通機関でのアクセス
🚝 ゆいレール(モノレール)を利用する場合
古島駅が最寄り駅となります。古島駅から徒歩約3分で教育福祉会館に到着できます。その他の最寄り駅としては、市立病院前駅(徒歩約12分)やおもろまち駅(東口から徒歩約13分)があります。
🚌 バスを利用する場合
教育福祉会館の最寄りのバス停には以下のものがあります:
興南高校前(琉球バス交通):約165m
興南高校前(那覇バス):約217m
古島駅前:約304m
古島インター:約321m
沖縄県 沖縄県教育委員会 沖縄県高等学校障害児学校教職員組合 沖縄県教職員組合 自治労沖縄県本部 九社連児童養護施設協議会 九州ブロックPTA協議会 沖縄県民間教育研究所 (一社)りあん スクールソーシャルワーク研究会おきなわ 浦添市陽迎橋自治会 (特非)おきなわCAPセンター つなひき無料学習塾 (特非)珊瑚舎スコーレ (特非)沖縄県学童・保育支援センター (一社)沖縄県社会福祉士会 (一社)まちづくりうらそえ (特非)子どもシェルターおきなわ (認定特非)ACE (株)琉球のタネ (特非)1万人井戸端会議(申請中を含む)
沖縄県高等学校障害児学校教職員組合 沖縄県教職員組合 九州地区県同教連絡協議会 陽迎橋自治会(浦添市) (特非)沖縄県学童・保育支援センター 琉球のタネ (特非)おきなわCAPセンター (認定特非)ACE(エース)
目的
九州・沖縄における子どもたちの確かな育ちと学びを支援する取り組みの実践内容と成果について交流し、それぞれの取り組みの充実に資する。
九州・沖縄における子ども支援ネットワーク(教職員をはじめ、関係機関、行政、NPO・NGOなど、子どもの育ちに関わるさまざまな立場の人たちの役割分担と協働の取り組みとしての、子どもたちへの多角的な支援のつながり)の充実を図る。
9:00 受付
9:30 開会
9:50 実践報告1「宮崎県における進路保障の現状と課題」
~就職・進学不適正選考の取り組みから~
【宮崎】 宮崎県宮崎市立檍(あおき)中学校 外山 俊行さん
「全国高等学校統一要旨」制定の精神を大事にしながら進めている不適正選考の実態調査の取り組みについて、宮崎の現状と課題について報告します。
10:50 実践報告2 ー人権について考えるー
【沖縄】 沖縄県高等学校障害児学校教職員組合 金城 文子さん
2021年3月沖縄県立高等学校生徒が、顧問から日常的に叱責をされ自死するという大変悲しいことが起きてしまいました。沖縄県高等学校障害児学校教職員組合として、この問題とどう向き合うのかを考え、取り組んでいるかを報告します。
11:50 昼食
13:00 実践報告3 『子どもの権条約』を子どもたちと学ぶ
~自分の権利を知って学校を安全安心に過ごす、サポートする実践共有~
【沖縄】 沖縄県八重山郡竹富町立波照間小中学校 波照間 千夏さん
教師が子どもたちと一緒に「子どもの権利条約」を学ぶことは、人権について自らの学び直しにもなる。学校で知らぬうちに傷を重ねてしまった子どもたちに「どんどん意見を言っていいんだよ」「大丈夫だよ」と伝え続けたい。
14:00 ワークショップ
グループを編成し、それぞれが関わっている子どもやおとなの現状や課題、悩みや疑問点を出し合い、さまざまな立場の参加者と課題解決に向けた意見交流をします。
15:30 調査報告 沖縄子ども調査から
沖縄大学名誉教授 島村 聡さん
「沖縄県こども調査」は、2015年から対象を小中生、高校生、就学前児童と変えながら毎年行ってきたものです。2024年でちょうど10年を迎え、10年前との比較を特集して報告書にまとめました。その報告をします。
16:15 まとめ
幸地 一(実行委員長)
テーマ:すべての子どもの自己実現に向けて
2025年12月13日、那覇市の沖縄県教育福祉会館にて「九州・沖縄子ども支援ネットワーク 交流学習会」を開催しました。学生21名を含む、計47名の多様な立場の方々が集い、子どもたちの権利保障と現状について熱い議論が交わされました。
■ 実践・調査報告の概要
進路保障の現状(宮崎): 外山俊行氏より、就職・進学における不適正選考の打破に向けた「全国高等学校統一用紙」の精神と、人権を根っこにした教育の必要性が報告されました。
部活動と人権(沖縄): 金城文子氏より、コザ高校の事案を教訓としたハラスメント調査の結果が共有され、指導者だけでなく、大人の人権意識のアップデートが急務であることが示されました。
子どもの権利条約の実践(沖縄): 波照間千夏氏より、離島での授業実践を通じ、「権利と義務はセットではない」という正しい理解を広めることの意義が語られました。
沖縄の子どもの困窮実態: 島村聡氏より、最新の調査に基づき、物価高騰がひとり親世帯に与える影響や、高校生以上の若者に対する基本施策の不備といった構造的課題が指摘されました。
■ ワークショップと交流
後半のワークショップでは、学生と社会人が混ざり合ったグループで対話を行いました。「子どもの権利の大切さを楽しく伝えたい」といった前向きな夢が語られるなど、世代を超えたエンパワメントの場となりました。
■ 今後の課題と展望
今回の学習会では、教職員の参加体制づくりや、後援団体とのさらなる連携といった課題も明確になりました。来年度は九州での夏季講座、そして12月の交流学習会へとこの「実践のバトン」をつなぎ、沖縄と九州のネットワークをより強固なものにしていきます。
参考URL:沖縄タイムス(人権教育の重要性考える 九州・沖縄子ども支援ネット 那覇で交流学習会 教員ら事例発表 課題討議)