盲杖桜陽―もうじょうざくら はる

千年以上続く魔術師の末裔

・登場 「魔法使いと吸血鬼

・所属 「魔術研究機関」→「無所属」後に「幻影」

・本質 「不明」

趣味 木製の杖の制作

【盲杖桜伝説】(以下、解体殺人以降のネタバレ)

現実にも存在する伝承を元に構成したエピソード。ただし、実際の伝承とは細部が異なります。

昔、ある桜の前で、盲目の男が祈りを続けた。

 食事もせず、ただずっと、大樹の根本に座り続けて。

 それから七日間、その男は祈り続けて、やがて成就した。

 見えなかった両目に光が差した。

 男がゆっくりと瞳を開くと、いくら頑張ろうと見えなかったその桜の木が、見えるようになった。男は泣いて喜んだ。』

これは盲杖桜一族が魔術を知るきっかけとなった物語であり、それが赤石の伝説として残ったもの。

盲杖桜陽が祈祷を行い、魔術を使うのはこのためである。

盲杖桜家の人間は、自らの手で桜の木から杖を作り、それを消費することでリソースに見合った魔術を発生させることができる。


当初倉井戸蒼らからは引退した魔術師の家系だと思われていたが、現役だった。

千年以上続く魔術師一族であり、これは英魔導院が正式に設立された頃よりも古い歴史を持つ。


【所属について】

幼年期に、名簿上は「魔術研究機関」に所属していたものの、新人類計画始動に伴う組織体制の変化に見切りをつけた両親が組織を離脱。そのため深い関わりはない。二大組織の境界が近畿地方付近であったため、両組織に亀裂が生じた際はリスキーな地域に居を構えていたわけだが、両親は立ち回りが上手かった。


【巴に贈った杖】(以下、終章ネタバレ)

作中終盤において、が使用する杖は彼が制作したものになる。何度か紛失しているようだが、無償で提供している。

巴曰く、買えば二万円はするクオリティだという。

スピラの魔術師編では、同じく植物を扱う魔術師(植性魔術)であるセクタヴィア・ソーンに注目され、分析されかけたが、螺線久遠の妨害によって失敗。特位魔術師にも一目置かれる代物であることは確かである。

【赤石世界樹顕現事案~それ以降】

【①世界樹顕現時】

世界樹顕現時、その起点となる赤石海峡にて螺旋巴のサポート要員として登場。

その後、黄金の旧血種が現われ、黒崎烈によって場を離脱させられる。(体を掴まれてそのまま海に投げ落とすという、そこそこ危険な行為で)

海上で待機していた味方部隊と合流。

以降は幻影魔術師の救護活動に尽力。

事件がマスコミから大々的に報じられるようになってからは、幻影と連絡がつかなくなり、待機していた。

【②終章からアフターシーズンへのミッシングリンク】

時雨雪の葬儀に顔を出した巴を見て、呆気にとられる。(それまで、彼が生きていたかどうかを確認する術がなかったため)

世界樹顕現後、関西圏、特に兵庫の鋼戸市、赤石市には厳戒態勢が敷かれており、魔術師の往来も激しかった。盲杖桜陽は必死になって幻影との連絡手段を探し、螺旋巴が渡英する前に合流することができた。

筋力・★★☆☆ 魔力・★★☆☆ 魔力出力・★★★★☆ 耐久・★★★☆☆ 特殊・★★☆☆☆ 

総合評価・★★★

陽気で明るい性格だが、相手が嫌がることは絶対にしない。そこだけはちゃんとわきまえながらも気楽に学校生活を送っている。クラスのまとめ役として教師からの評価も高い優秀な生徒。当然、女生徒からの人気も高いものの、彼に告白するのはいつの間にかタブーとなっており恋人もいない。尚、自分のから色恋沙汰に発展するのは大の苦手で、びっくりするくらい下手くそ。

作中同世代の魔術師では、一番ネジが外れていない人間。巴からは若干臆病者扱いされているものの、それが普通。

青咲巴とは親友でありライバル。理由は好意を寄せている少女に起因する。

【植性魔術(中)】

《派生》

   →盲杖桜の杖

桜の木を削り制作した杖。媒介にすることで、様々な魔術が展開できるが、攻撃に転用するのは難しく、防御、治療特化型の道具となっている。また、一度の魔術で杖は粉々になるため、使う場面も重要。

加えて、使用条件が厳しく、赤石市内(=伝承の伝わる地域一帯)でなければ最高出力で使うことは不可能。海外ともなれば、まず術として機能しない可能性がある。

・自己暗示(下)

一人称を切り替えることで自分を一般人だと思い込むために使う。

「僕」の場合は魔術師。「俺」の場合は一般人として振る舞う。

魔術というより訓練の賜物である。

心を読むことのできる倉井戸蒼が、彼を魔術師だと見抜けなかったのはこれが原因。

【その他能力】

・東洋魔術(下)

・怪異知識 日本(下)

作品登場人物からの一言。

青咲巴・「なんだかんだ親友だよ

倉井戸蒼・「興味なし

香夜・「魔術師としては三流だね!」