魔法使いと吸血鬼

全てのモノに興味をなくした。だからこそ「死」に恋をした。

「死」の衝動に囚われた少年、青咲巴は自殺を図るが失敗に終わる。

その原因を作ったのは彼と同級生のとある少女だった。

吸血鬼になってしまった「異常」な少年は、人に戻るため魔術師と歪な事件に挑む。

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死に焦がれた少年の「世界」はその日変わった。そして世界は逆行する。彼の戸惑いなど知らずに。

夏休み。高校二年生の青咲巴は学校の屋上で自殺を図るも失敗に終わる。彼を止めたのは、同じクラスの少女、倉井戸蒼だった。しかし、彼の体には異変が生じていて――――

ヴァンパイアフェイク。物語の始まり。

怪異と怪異は惹かれ合う。その言葉の通り、青咲巴は妖刀と出会う。

あの屋上での出来事からおよそ二週間後。なんだかんだでまだ生きている主人公、青咲巴はある少女との出会いをきっかけに命を吸う妖刀、黄昏と出会う。

黄昏との運命から少女を引き離すため、彼は自らの意思で介入を始める。

封印されていた記憶。死の衝動の正体。青咲巴は己を殺す。

暁との接触が起因して、自らの本当の過去を思い出した青咲。

彼は、全ての真相を知るために、事の始まりであり、故郷である神澤町へ向かう。

ただ殺したい、それがお前の本質だ。

夏休みは明け、学校生活が始まる。

しかし、穏やかな日々はそう続かなかった。

その裏で蔓延を始めるLSD。その異常性から香夜に協力を仰がれた青咲は、夜の街に調査に出向く。

それは他愛もない日々の続き。

LSD事件から数週間後。青咲巴とその周囲の仲間達の少し不思議だけれど平穏な日々。

これはそのお話の一部である。

男の願望、それは新生。

12月31日。それは世界樹が降誕する日にして世界が終わる日。

介入を始める部外者、死んだはずの殺人鬼、去ったはずの魔術師、殺したはずのもう一人の自分。青咲巴は矛盾を孕みながら新生する。

終章のその先へ。魔法使いと吸血鬼アフターシーズン。

赤石世界樹顕現事案から、数週間後。

螺旋巴は魔術師の本拠地である、イギリス魔導院へと足を運んでいた。