倉井戸蒼―くらいど あお 

人の心を読めてしまう彼女は、何度もその力に苦悩する。

・登場 「魔法使いと吸血鬼

・所属 「無所属」

・本質 「正義・蒼」

・好きなもの 紅茶

・誕生日 2002年07月29日

・関連 「螺旋蒼

「魔法使いと吸血鬼」のヒロイン。

緑茶やコーヒー、麦茶などより紅茶を愛飲する。その影響で同居人も紅茶派となった。とはいえ、茶葉などに強いこだわりはなく、味がよければどんな種類でも普通に飲む。

巴の前では尖った態度を見せるものの、高校では猫を被っているため誰からも人気が高い。彼女に元々ある特異体質の影響も相まって、コミュニケーションを取るのは上手い。ただ、自分に好意を抱く男や、下心丸出しの人間は苦手。


朝日烈火とは中学時代からの友人で、作中に登場する同級生の中では最も付き合いが長い。烈火と仲の良い友達繋がりで、盲杖桜陽時雨雪とも交流があるものの、二人だけで出かけるような仲ではない。


既に本人達の間にその記憶はないが、一度幼い頃に時雨雪と出会っており、彼女の在り方を変えるきっかけを作った。


【容姿】

普通に美人。だが胸がない。

髪型は腰まで届くロングヘアー。

私服は全身黒コーデになりがち。同居人の青咲巴は「葬式にでも行くのか」と思っていたり。

可愛いものには縁のない少女と思われがちだが、意外と子供っぽい部分もあり、寝巻きは未だにウサギの柄モノだったりする。巴に目撃された際は、記憶を消そうと本気で襲いかかった。(相手が偽吸血鬼とはいえ、頭の骨が折れるほどには危険な攻撃をした)


【新人類計画の被験者、その一人】

青咲巴と同じく、新人類計画の被験者。五蘊家という、有名な魔術家系に生まれた彼女は、幼くして非人道的実験の対象となる。

実験の影響から、第六感を強制的に拡張されており、人の心を読むことに長けている。人の死などには多感になってしまい、恐怖や悲しみから、動けなくなることもしばしば。解体殺人編において、ある男が自殺した際は、その付近にいただけでその感情をダイレクトに受け取ってしまい、動けなくなっていた。その際は珍しく青咲巴が彼女を介抱し、保護者(のようなもの)である東条紫苑に保護された。


【正義感の強さ】

新人類計画凍結の際、幻影よりも早く駆けつけた倉井戸香夜によって命を救われる。彼女はその出来事を鮮明に記憶しており、以降、彼のようになりたいと、正義感が極端に強くなる。

しかし、アルケー計画の全容を香夜の口から語られた際、その正義感に歪みが生じた。

青咲巴を偽吸血鬼にしてまで生かしたのは、そんな正義感の賜物だったわけだが、当の本人はしばらくの間、彼を助けたことが間違いではなかったのか――と葛藤。当然、香夜からはその行動を咎められ、自己嫌悪にも陥った彼女は、誰にもその悩みを打ち明けぬまま、計画実行までの半年間を過ごした。

後に、彼女の残した手記を巴に見られ、内に秘めた感情を知られることとなる。


【ファインプレー?】

青咲巴を偽吸血鬼にしたのはエゴとも言えるし、他にも解決方法はあっただろう。

しかし、巴というイレギュラーをアルケー計画に組み込んだことによって、結果的に倉井戸香夜の目論見は失敗に終わった。

そう考えれば、彼女の功績は大きいのかもしれない。


【新人類計画に関与した父について】

螺旋、五蘊、纏餘の三家が共同で行った魔術による人体実験。それに賛同した一人が当時五蘊家の当主だった倉井戸蒼の父である。「娘をなんの躊躇いもなく非道な魔術の実験に利用した」というのが、父に対しての感想で、当人は未だに父を憎んでいる。


【新人類の感応】

彼女と深く交流のある東条紫苑もまた新人類であり、彼女はその読心能力を封じるために香夜から渡された特殊な眼鏡を装着している。しかし、倉井戸蒼はこれを常備していない。理由は二つある。

①・幼年期から読心能力が開花したため、当人が心を読むことに慣れきっていた。

 東条紫苑が後天性(十代後半)の新人類だったのに対し、倉井戸蒼は幼少期から疑似新人類だった。人の心は読めてしまうのが当たり前。そういった世界に最初から身を置いていたために、私生活で新人類の能力が足枷になる場面があまりなかった。

②・眼鏡では抑制できないレベルまで能力が発達しているから。

 倉井戸蒼は疑似新人類であり、人工的に再現された新人類だが、それ故通常の新人類とは性質が異なる。香夜の用意した眼鏡では彼女の能力を抑制することができなかったため、そのままの状態で生活を続けている。

筋力・★★☆☆☆ 魔力・★☆☆☆☆ 魔力出力・★★★★★ 耐久・★★☆☆☆ 特殊・?????

総合評価・★★☆☆☆

かつて行われた非人道的な実験の被害者。

心に傷を負っており、無意識に似た境遇の人間を探している。青咲巴を救った理由も大半がそれが理由。弱点を突かれると動揺しやすく、行動にも影響する。基本は元気で明るい少女を演じているが、場に合わせたら次第にそうなってしまったようで素は結構ちゃらけている。青咲巴の前では初めから素である。

デリケートな心を持ちつつも、大胆な事(余計なこと)をしてしまうという点ではまだまだ未熟。とはいえ、それが決して悪いことではなく、同じ地獄を経験した青咲巴より若々しく、人間らしい。

同じバックボーン、境遇(両親と死別)を持つことから若干、青咲巴に執着、依存傾向にある。

新人類計画の実験で発現させられた能力。

・【魔術殺し 自身(中)】

自分の魔術を無効化してしまう。それ故彼女の使える魔術は簡易的な結界の展開と魔弾の発射のみとなる。

・【第六感】

他者の心を望まずしてのぞき込む。幻聴や幻覚となってそれは本人を襲う。

・【フェイズブルー

新人類を感染させる異能。体内で生成され、通常外へ漏れ出すことはないが出血を伴う大怪我をした場合、蒼い粒子となって周囲へ伝播する。まともに浴びれば大半の人間は拡張された感覚、その情報量に耐えきれず死亡する。

【魔力タイプ・蒼】 

人の体を巡る魔力の質が、彼女の場合非常に高い。様々な術式の準備に重宝されるため、それ目当てで襲撃する者もいる。


【その他能力】

・怪異知識 日本(上)

・怪異知識 海外(中)

・魔弾(特殊)

作品登場人物からの一言。

青咲巴・「何を考えているのか分からない」

朝日烈火・「親友!」

盲杖桜陽・「頼れるクラスメイト」