麹(こうじ)は、学名Aspergillus oryzae(アスペルギルス・オリゼ)を含む数種類のカビの仲間。日本で日本酒や焼酎、味噌、醤油、味醂などの発酵食品のもととなる菌。広義では、中国の白酒に使われる曲(Jiuqu)やマレーシアなどで造られるタプアイに使われるササド(Sasad)などの発酵のもととなるスターターも麹と呼ぶことがある(これらは、水カビと呼ばれるRhizopus属のカビやいくつもの細菌の混ざったもの)。
2006年、日本醸造学会は、醸造及び食品等に汎用され、日本の豊かな食文化に貢献してきた黄麴菌(Aspergillus oryzaeとAspergillus sojae)、黒麴菌(Aspergillus luchuensis)とそれらの変異株を國菌として認定している。
日本醸造協会「国菌」認定 一部改正(菌名変更)https://www.jozo.or.jp/koujikinnituite2.pdf
日本では一般的に麹菌をその分生子(Conidia;通称「胞子」)の色で「白麹」「黄麹」「黒麹」の3タイプに分けるが、分生子が白いものには、Aspergillus luchuensisの白色変異株であるAspergillus luchuensis mut. kawachii(Aspergillus kawachii)やAspergillus oryzaeの白色変異株が含まれており、それらも國菌として認められている。一方、一般的にクロカビと呼ばれるAspergillus nigerは、同じAspergillus 属に含まれているが、黒麴菌とは異なる菌種であり麴菌には含められていない。
山田修「黒麹菌の学名がAspergillus luchuensisになりました」日本醸造協会誌110(2) 64-67(2015)https://doi.org/10.6013/jbrewsocjapan.110.64
麹文化研究会では、「麹」の漢字を一般的に用いているが、異体字に「麴」がある。国語審議会は、2000年に「表外漢字字体表」を答申し、「麴」を印刷標準字体に、「麹」を簡易慣用字体としている。これらの訓読みが「こうじ」、音読みは「キク」。「糀」という和製漢字もある。この漢字に音読みは無い。