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長浜市役所防災危機管理課から講師をお招きし、原子力防災についてお話をお聞きしました。
以下、ポイント要約
①若狭湾の原発は廃炉を含め15基あり、これは世界一の密集度である。それらの原発から30キロ圏内に長浜市の北部が含まれる。
②放射線や被爆とは?・・・放射線をだす能力を「放射能」(単位::ベクレル)、放射線をだす物を「放射性物質」
被ばくとは??・・・放射線を体にあびること、またそれによる体の影響(単位::シーベルト)
被ばくには内部被ばくと外部被ばくがある。
放射性物質を口や鼻から取り込むことを「内部被ばく」、体の外から放射線を受けることを「外部被ばく」という。
③被ばくによる人体への影響について・・・低線量被ばくの場合DNAの損傷は少なく正常に回復する。高線量被ばくになると「機能障害」や「突然変異」となる。
ポイント!!
人体への悪影響が生ずる被ばく量は「100ミリシーベルト」・・・これを超えるとがん死亡のリスクが徐々に増加する。
ちなみに放射線は自然界にも常時存在(2.1ミリシーベルト)している。また医療で「CTスキャン」を使用した場合6ミリシーベルト、胃のレントゲンで0.6ミリシーベルトの放射線を受けている。
また、100ミリシーベルトの放射線を受けるとがんになるリスクは1.08倍となるが、これは塩分過多(1.11倍)、運動不足(1.15倍)、喫煙飲酒(1.6倍)のリスクに比較すると軽微である。
続いて、原子力災害がおきたらどうすればいいのか?
湖北町の北部には屋内退避指示がでる可能性あり(滋賀県の基準で43キロ圏内)
屋内退避では①体を洗う、②窓を閉める・換気扇等の使用を控える、③食品はラップをかける
事態が深刻度を増し、避難所へ退避指示が出た場合の避難の順序
①一時集合場所・・・速水小学校(未成年者・妊婦への「安定ヨウ素剤」の服用)
※安定ヨウ素剤は甲状腺がんの抑止に効果があるが、40才以上の人には効果が無い。
②避難中継所・・・・湖北中学校体育館(除染の実施→除染の検査済み証を発行)
③避難所へ移動・・・県内避難先→東近江市、草津市、甲賀市 県外避難先→大阪府
◆まとめ
①原子力災害時には、被ばくから身を守る事が重要
②被ばくによるダメージの大きさは「シーベルト」で測る。100ミリシーベルトを超えると要注意
③日常生活の中でも日々被ばくしている
④汚染しても「除染」できる
⑤原子力災害が発生したら、まずは屋内退避をする
※避難所退避の可能性は、湖北町の場合、ほぼ無いと言っていい。