放射線治療では、がんに正確に放射線を当てるためにCTの断層写真を用いて治療計画 (線量分布シミュレーション) を作成します。放射線治療の医学物理学ではCTをはじめとする様々な医用画像を用いた研究が行われています。小金澤研究室でも医用画像を対象とした研究や、医用画像を活用した研究を行っています。
新しいCTを放射線治療用に導入する際は、コミッショニング (導入時の各種動作試験と調整) を行います。私達は広島大学に導入されたAI搭載の大口径CTスキャナ (Aquilion Exceed LB, キヤノンメディカルシステムズ) のコミッショニングを行い、治療計画用のデータを網羅的に測定し、放射線治療で活用する上でのCT画像の精度、大口径の辺縁までフル活用した際のCT画像の精度、さらに放射線治療の線量分布計算における線量精度に与える影響を評価しました [Okumura, Koganezawa et al, Physica Medica 133, 104970 (2025).]。
Teikyo University 帝京大学
Hiroshima University 広島大学
T Okumura, AS Koganezawa, T Nakashima, Y Ochi, K Tsubouchi, Y Murakami
Assessment of CT-to-physical density table for multiple image reconstruction functions with a large-bore scanner for radiotherapy treatment planning
Physica Medica 133, 104970 (2025). (11 pages) (https://doi.org/10.1016/j.ejmp.2025.104970, published 2025.4.4.)