はじめまして
「通所介護事業所きやのあ」は、ぼくが個人で立ち上げた小さな会社です。
平成24年4月、愛知県一宮市で事業を開始いたしました。
約8年、通所介護事業を運営したのち、いくつかのご縁があり、
このたび令和2年6月に生まれ育ったこの地へ移転して参りました。
自分がどのような「老い」を生きるかなど、誰にもわかりません。
「呆けないように」「病気や障害を負わないように」と願ってもその通りにいくとは限らないのが人生の性です。
たとえどのような老いを迎えても、誰もが望む限り自宅で暮らしていけるようなケアを届けられれば、
と思い設立いたしました。
「認知症」と呼ばれるひとが背負う混迷を一緒に過ごす。
ことばを失い、理解が届かなくなったひとの身体に思いを馳せ、不自由を抱えたひととその不自由をともに生きる。
ケアを必要としている者の苦しみに賭けられているのは、何時もケアに臨む者の想像力しかありません。
できるだけご利用される方の生きづらさが和らぐようなケアのあり方を懸命に考え抜き、
丁寧なお付き合いができればと思っております。
介護の現場には、思いやりや優しさだけではどうにもならない出来事があります。
愛や情熱だけでは語り尽くせないひとたちがいます。
医学だけでは見いだせない希望があります。
ひとが老いてもなお「生きていてよかった。」と思えるために必要なこととは、いったい何なのか。
「何もできなくても、いてくれるだけで価値がある。」と言い得るケアの形とはどんななのか。
そんな問いを悩みながらも手放すことなく考え続けてきた「場」と「ひと(スタッフ)」でお迎えさせていただくことが、
ぼくたちのケアの出発点であり、未来への意志でもあります。
丁寧に見て、丁寧に考えて、丁寧に動く。
あくまでも「普通のケア」を大切にできれば、と思っています。
どうぞよろしくお願いいたします。
代表 安田伸行