もう一つの医工学テーマとして,思い付きで音響管を口に咥えて2点マイク法で肺の吸音率を測定し,COPD検査の可能性を探った.肺胞の直径は数十μmで粘性境界層の厚みに近く,喫煙で肺胞の壁が破壊されると肺胞の表面積が減少する.すなわち吸音率が低くなるはずである.残念ながら非喫煙者の私の肺胞の吸音率が30年喫煙者の吸音率より小さい結果となり,アイディア倒れと判断してこの研究は中止した.