設計製作テーマ
設計製作テーマ
関西大学では,単位修得が進んでいる機械工学科3年生向けに秋学期の選択科目「早期特別研究」が開講されている.「早期」の名前通りに前倒しで特別研究を実施する場合が一般的であるが,私の研究室では,一部の希望学生向けに「設計製作テーマ」と題して,理論が確立された動的現象を対象にその運動原理を学習し,模型装置を設計製作し,稼働させてその性能を計測する授業を提供している.これまで製作した2自由度系の強制振動,回転機械の不釣り合い振動,走行ベルト上の質点の振動,倒立振子,翼の曲げねじりフラッタ実験装置,二重振子のカオス現象の概要を紹介する.多くは半年で終了するが、特別研究(卒業研究)まで延長して1年半を要したもの、最初から特別研究として1年間で実施したものもある。なお本授業は,芝浦工業大学機械工学科の佐伯暢人教授の研究室を見学した際に,設計製作授業で製作した振動デモ装置に感銘を受け,またその装置を説明する学生たちの意識の高さに触発されて開始した授業である.