「吾輩はイノシシである。名前はすでにある」──って、カッコよく名乗ってみるか!ぐるるる。
今、吾輩はどこかに運ばれているようだ。
一緒に運ばれてきた動物の多くは、もう動かない。まだ息がある動物たちも、傷だらけで、見るに堪えない。全部、捕縛者たちのせいだ。吾輩のこのケガも!
……でもな、吾輩は、やられっぱなしで終わる気なんて、これっぽっちもない!
そんな中、生き延びれたのは動物Gのおかげなんだ。助かるための鳴き声を教えてくれたんだ。今は、その鳴き声で意思を伝える方法も確立されている。
朝、たどり着いた先はどうやら動物園らしい。ここは広い檻の中で、三つの区画に分かれている。でも、吾輩は鎖で四肢を繋がれ、動けるのはこの区画だけ。 同じ檻の中には、吾輩イノシシと、動物N、G、Eがいる。檻の外を見やると……希望のない物語の舞台みたいだよ。
ぐるるる。
とある区画で動物Nと話していたら、ここで働いている従業員が現れた。
捕縛者たちの仲間だ、許せない!吾輩は襲い掛かろうとしたけど、鎖が邪魔をして届かなかい。くそっ……。
その従業員は、ただ無言で吾輩らの食事を置き、立ち去った。
……動物Nのやつは、捕縛者を前にしても、じっと黙ってるだけだった。
ぐるるる。
とある区画で動物Gと話していたら、あの従業員が現れた。
吾輩は再び襲いかかろうとする。でも動物Gに止められた。
吾輩より背が低いくせに、吾輩の前に立ちはだかるなんて……ちょっと、腹が立つじゃないか。
動物Gは器用に手を動かして、従業員から吾輩らの食事を受け取った。
吾輩の分の食事を差し出してくれたけど、なんか……量が少ない気がする。
動物Gは、とても強い力で、吾輩と檻を繋ぐ鎖を壊そうとしていた。けど……ダメだった。
ぐるるる。
……小腹、空いちゃったなぁ。でも、夜は暗くて何も見えないし、四肢は鎖に繋がれたまま。
寝ようにも、ケガがずっと痛くて、体がうまく休まらない。
思えば、自由もなければ、何もできないやしない。あぁ痛いよぅ。
微睡みの中、あちこちから音がする。特に「ずちゃっずちゃっ」と歩く音が、気になって仕方ない。
おやすみなさい……みのり。
ぐるるる?
急に檻の中がパッと明るくなった。他の動物たちと目が合う。どうやら全員が同じ区画で寝ていたらしい。従業員も倒れている。いや……あれ、寝てるんじゃない。動いてない。……まさか。
「我は、この動物園の管理者だ。我らの従業員が夜に亡くなった。犯人はお前たちの中にいる」
声の方を向くと、吾輩らの輸送中に指揮をとっていた者が、機械のような何かを口元に当てていた。
「我は、お前たちが鳴き声で意思疎通できることを知っている。従業員を殺めた犯人を夜明けまでに決めてもらう。犯人は死ぬかもしれないがな」
途端にデスゲームが始まった。
捕縛者たちに一矢報いたい
夜明けまでに犯人をみつけたい(犯人票の最多投票になりたくない)
みんなのことが知りたい
このキャラクターの性格を一言で表すと、頑張り屋です。
みんなに応援されやすいが、健常的だと誤解されがちです。
輸送中に、大怪我を負ったことにより、捕縛者たちに一矢報いたいという欲望が芽生えています。
決め台詞は「ママぁ!......吾輩は諦めない!」です。
他のキャラに抱く感情は次のとおりです。
動物N : 安心できる。背中を押してくれそう。
動物G : 無条件には信頼できない。輸送中、助かるための方法を広めてくれたが、お昼のご飯を少し奪われた気がする。
動物E : 特になし。あまり関わりがない。
管理者 : 近づきたくない。関われば酷く虐げられそう。
なお、この演じ方は強制するものではありません。なりよりも手軽に楽しんでくださると、うれしい限りです。
プレイヤー全員がキャラクターシートを読めたら、ゲーム開始をクリックしてください。犯人探しが始まります。