教育プログラムから伝統文化交流へ
EITAKO 岡山側・交流事業プロデューサー
英PLAY 酒井浩恵
このプロジェクトのきっかけは、3年前から始めた岡山県総社市内の小学校とニュージーランド・カンタベリー地区のEITAKO小学校交流です。
EITAKOとは、英語教育プログラムで総社市社会福祉協議会に登録している任意団体・英PLAYとニュージーランド・カンタベリーで日本との文化交流事業をプロデュースするチャリタブル・トラスト・Te Ara Koioraテ・アラ・コイオラとの協働教育・文化プログラムのことです。*チャリタブル・トラストは、日本でいう認定NPO法人に当たる非営利目的の法人団体です。
2020年以降のコロナ禍の影響により海外との交流が遮断され、私が英語指導する小学生から笑顔が失われストレスと感じていることを実感しました。そこで、ニュージーランド在住で日本との交流事業の御経験が長い、テ・アラ・コイオラの藤川佳美さんに直談判してカンタベリー地区との小学校交流事業を開始することができました。
総社市東小学校&Cobham Intermediate School
2022年オンライン交流プログラムの様子
EITAKOの「文化理解により相手に興味をもつことから始めることが先、言語は後についてくるという導入方式」が継続的な交流へと根付いていき、今では総社市内で既に数校の小学校がニュージーランドの学校とオンライン交流をしています。何よりも、生徒たちの笑顔とやる気が久しぶりに戻ったことが本当に嬉しかったです。
総社市神在小学校から「月の中に何が見えますか?」という質問をしている様子
私自身、幼い頃から備中神楽に馴染みがあり、息子も子ども神楽でお世話になっていることから、昨年の9月にEITAKO交流プロジェクトとして、ニュージーランドに向けて子ども神楽演舞をオンラインで発信しました。それがきっかけとなり、総社社中の有志の中でニュージーランドの伝統文化を直接学びたい、現地を訪問し「危機に面した先住民マーオリの伝統文化をどうやって再構築したか」について知りたいという気持ちが高まってきました。そのような声に、EITAKOが懸け橋となってお手伝いできたらこんな素晴らしいことはない!と思いました。
備中神楽とカパハカの団体主体の交流プロジェクトは歴史的に稀なことであり、未来を担う備中神楽の子どもたちへと受け継がれていくことを強く願います。有志の中には数名の子ども演者もいて、ニュージーランドで備中神楽を舞ったり、カパハカの子どもたちとの合宿は現地の人々とのふれあいも楽しみにしています。絶対成功させたい気持ちで一杯です。どうか、皆様のあたたかいご支援をよろしくお願い申し上げます。