第13回 "もっと韓国を知りたくなった"留学

今回は韓国、江原道(カンウォンド) の原州(ウォンジュ )市へ交換留学をしたAさんにインタビューしました! 

コロナ禍真っ只中に韓国へ渡ったAさん。パンデミックの影響など、心配もありましたが、学部留学でしかできない貴重な経験ができた留学だったと振り返ります。また日々の生活では、韓国を通して日本を見つめ直すことが多かったそうです。今後の韓国と日本の関係性について、素敵な想いも語ってくれました!


【概要】

Aさんは2021年8月~2022年6月まで、県大の交換留学の制度を通して、延世(ヨンセ)大学に留学。大学では国際関係に関する授業を受講していました。特に東アジア(中国・日本・韓国)に関心があったため、3か国に関わる政治外交や文化、歴史を中心に勉強していました。


いつ頃から留学を考えていた?


「大学で留学をしたい」という想いは、高校の修学旅行でカルフォルニアへ訪れた事が一番のきっかけです。大学受験では、留学できる大学に進学したいと考えるようになり、留学に行くことを目標に受験を頑張っていました。留学に行くとなると経済的にも大きな負担があるので、県内で実家から通える県大を選びました。


どうして「交換留学」を選んだの?


実は、高校の時は韓国よりもアメリカやカナダといった英語圏に行きたいという気持ちが大きかったです。


しかし、大学に入って韓国に関する授業を取ったことをきっかけに韓国について興味を持ち、韓国留学を考えるようになりました。


交換留学を選んだのは、現地の学生と対等に討論をしてみたいと思ったことが大きな理由です。また、私が留学を考えてた頃はコロナの影響が大きくあったので、私費留学では留学できないと考えていました。交換留学であれば、大学が主導で行っているのでコロナ禍であっても必ず行けるのではと思い応募しました。


コロナがおさまるのを待っていたら、機会を逃してしまうかもしれないという緊張感も自分を後押ししてくれましたね。


現地の大学の授業はどうでしたか?

授業についていくのは大変でしたが、新たな学びが多くあり、楽しかったです。現地の学生の授業への積極的な姿勢であったり、自分の考えをはっきり発言する姿に良い刺激をもらいました。また、日本と韓国の関係性について、彼らの意見を聞く際は「なぜ彼らはこのように考えるのだろう」「原因は何だろう」とよく考えていましたね。

韓国について学ぶにつれ、「もっと韓国について知りたい!」という想いが強くなりました。


留学中、印象に残っている思い出はありますか?

ティーチングアシスタントの経験です

大学の日本語の授業で、教授のアシスタントをしていました。具体的には、現地の学生と日本語の発音や会話の練習を行っていました。

始めたきっかけとしては、コロナ禍で現地の学生とのかかわりが全くなく、先生に相談したところ「ティーチングアシスタントやってみない?」とお願いされたことでした。


「日本人だから日本語を教えるのは簡単。」と思うかもしれませんが、実は難しいんですよ!初めは気恥ずかしさもあり、練習という場で実際に話すように日本語の例文を読むことに慣れませんでした。しかし、「学生たちは日本人が実際の日常生活でどのように話すのか知りたいはず」と気づき言語学習として充実した授業になるよう工夫しました。例文を読むときは、特に抑揚に注意したり、実際に自分が話すときと同じテンションで読むというのを意識していました。


現地の社会や文化に触れ、印象に残っていることはある?

日本と韓国が似て非なる部分を強く感じました。

韓国を通して日本を見つめる体験が多くありました。

私が現地に行っていたときはちょうど大統領選挙の時期でした。人々は様々な形で候補者を応援していたり、選挙当日のテレビでは、選挙の情報ばかり報道していたりと国民の政治への関心の高さを非常に感じました同時に日本における選挙への関心の低さを感じ、日本社会について考えさせられましたね。しかし、政治に関心があるとはいえ、日本と似たような友人関係であっても政治については話さないといった雰囲気を感じることもありました。

文化面については、韓国でも日本のアニメが人気で、よく友人と観に行っていました。作品について話す時、日本人とは違う視点で観ていることもあり面白かったです。


卒業後の進路選択において、留学は活きましたか?

間違いなく活きました。留学の経験が大きなきっかけとなり、大学院の道を考えるようになりました。私は「どうしたら韓国と日本がより良好な関係性を築いていけるか」というテーマを追及していきたいという想いがあります。

留学中には大学の授業や日常を通し、日本と韓国の関係性について考える機会がありました。私は「日本と韓国はもっと良好な関係性を築いていける可能性が大いにあるのではないか」と考えています。日本ではK-pop、韓国ではアニメが人気など、「こんなに互いが文化を通して理解し合っている国って他にないのでは?」と思います。しかし、常に政治や歴史が絡み合い、国民の感情にまで影響してしまう複雑な関係性です。だからこそ、2つの国を阻んでいるものは何なのか深く研究していきたいです。

そして将来は、韓国と日本の両方に接点のある仕事に就きたいと考えています!


帰国後は何をしていた?

「日本」と「韓国」の両方の軸を掲げ、過ごしていました。

交換留学なので通常だと4年で卒業できますが、私は大学院に進みたいと考えたので、あえて留年して卒業論文に力を入れていました。留学中、自分が日本のことについてあまり知らないことに気づき、日本の政治や外交を深く知りたいと思うようになりました。帰国後は再び県大に戻り、日本の政治や外交に関する授業をとり、知識の入れ直しをしていました。

また、翻訳の仕事も少し始めていました。帰国しても韓国語に触れていたいと思ったのがきっかけです。


留学を経て、自分自身に変化はあった?

より計画的な性格になったと思います!初めての一人暮らしを経験し、身の回りの生活について、自己管理がしっかりできるようになったと思います。旅行や一日のスケジュールなどの計画も徹底するようになりました。


また、もともと外交的な性格もありますが、現地では色んな経験をしたいと思い、いつも以上に積極的に行動していましたね。


韓国語の勉強方法を教えて!

【留学前】

高校生の時からK-POPが好きだったこともあり、大学に入る前までにはハングルを読むことはできていました!

本格的に勉強をし始めたのは、大学の地域言語の授業で韓国語を専攻してからですね。授業で出た課題などに真面目に取り組むようにしていました。

他に特別なことはしていませんが、韓国ドラマ、ドキュメンタリーなどが好きなので日常的に見ていたのは大きいかもしれませんね。

【帰国後】

日本で韓国語をどうやって維持するかが今の課題ですし、難しいです。。。

①朝、韓国語のニュースを流す

②ドキュメンタリーを見る

③Web新聞を読む

など意識的に韓国語に触れる機会を作っています!


留学を検討している方、県大生に向けて一言お願いします!

挑戦してみたいという気持ちがあるのであれば、勇気を出し、とにかくやってみることも大切だと思います。失敗しても大丈夫、それも今後に生きる貴重な経験です。

留学したら「他のみんなよりも遅れを取ってしまう」といった不安もあると思いますが、留学での全ての出来事はなにも変えられない自分の経験になります。「やってみたい」と思う気持ちを大切にしてみてください。無理だったら帰国してもよいと思います。少しの心配だったら一歩踏み出してみてもよいのではないでしょうか!

Aさん(国際関係学部)2019年入学

友達とオタ活を楽しみました!

戦争記念館に訪れたときの写真です

Museum Sanで撮ったイ・ジュンソプさんの絵

書道の授業で最優秀賞を貰いました!

帰国前にお世話になった*TAの先生と食事に!*Teacher Assistant

韓国で「劇場版 呪術廻戦0」を見に行きました!



インタビュー、ありがとうございました!

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