発足の経緯 the detail of establishment

1   学生の不安(4月中旬)

K-commuの立ち上げメンバーがそれぞれ「遠隔講義」に対する様々な不安を感じていました。・県大も前期の授業は全部オンラインになること・構内立ち入り禁止ってことは図書館も使えなくなるため、卒論への影響が出る可能性があること・施設使えなくなり、授業の質も下がる可能性があること・アルバイトが今まで通りできなくなって収入減ったことで生活費や授業料への不安

2   始動(4月17日~4月22日)

発案者のSNSでの呼びかけに応じた10人のメンバーが集まった。そして、ポータルサイトを作成するメンバーも加入し、12人の立ち上げメンバーで「K-commu」を開始。活動を開始した背景には「他大学の学生の学費の減免運動」がある。・様々な大学の学生が学費減額のための署名活動を開始・K-commuのメンバーも施設が使えないことや、遠隔講義になることで講義の質が落ちるとの想像から、署名活動を開始することを決めた。・しかし、その前に学生の状況が実際どうなってるか知るための現状調査をすることを決めた。・メンバーが国際関係学部の学生のため、まずは国際関係学部の学生に向けてアンケートを開始

3 アンケートの結果の分析

371人の国関生が独自のアンケートに回答。アンケートを分析。
アンケートを分析し、実際に学生がどのようなことを考えているかを学生なりに考えた。・学費への不安というより、バイトが減ったことでの生活費への不安が大きい・約60%の人がバイトに何らかのダメージがあった・学生の中には自分のバイト代だけではなく親の収入も減った人もいて、すぐに金銭的支援が必要な人がいる。・オンラインの授業によって圧倒的にデータ通信量が増えた、家にWi-Fiがない人は通信料の負担が難しい。

4 大学側との連携(4月終わり)

この頃けいこみゅの活動が先生たちや事務のスタッフの方々にも広まっていく…)・多くの先生をはじめ学部長や研究科長、さらには学長からも、応援や手を貸してくれるようなメッセージをいただいた。・事務の方の中にも私達の活動に真摯に協力してくれる方々と双方の情報交換が進んだ。・図書館の方からも、図書館活用に関わる有益な資料をけいこみゅのサイトに搭載させてくれた。図書館内に入れないから本は借りれないものだと思い込んでいたが、、閉館中でも予約をすれば本が借りることができる(それを調べる前に文句を言っていたことを反省…。)

5   私たちの考えの再考

大学の教職員のみなさんとの意見交換や情報交換を重ねる間にも、他大学では署名活動が行われた。しかし、署名活動のサイトやホームページを見ていて、K-commuのメンバーは共通の「もやもや」を感じた。それは、『大学は学費を減額せよ』とか『多くの学生が困っています』とか、強気なものや感情的なものが多いこと。メンバーは、「コロナの被害者は私達学生だけじゃないってことを見落としたくないな。先生たちや事務の方々もそれぞれこの状況をカバーするために頑張ってくれてるんだもんね。」と考え、私たちが授業料の減額のために署名活動をすることの必要性が不明確になる。

6 学費減額実現に向けての議論

他大学の授業料の減額の署名活動の結果をワードファイルでまとめてメンバーで共有した。他大学の運動の結果、給付金は出ても学費減額は難しい現実があること、先生達の間でも何か支援をしようという動きは起こっていることが分かる。そして、大学の出納室に学費の内訳について聞きに行った。県大のシステムでは、静岡県の予算と学費などを併せて大学を経営していることが分かった。例えば(現在使われていない)施設費にいくらの学費が使われているかを正確に算出することは難しいことが分かる。

7   白熱の一夜・考え方は十人十色〜(後日の全体ミーティングで)

他大学の動きや学内の学費の内訳など署名活動を行う上で必要な事項について調べて考えたことを共有する。メンバーの中で「学費減額を求める署名活動を本当にすべきなのか、それに付随する多くの事を知れば知るほど、私たちの班内ではもう分からなくなってきたんだ…。みんなはどう思う?」と意見交換が行われた。
メンバーは・・・「私も正直、そもそも学費減額を求めることに違和感を感じ始めた…。当然だけどこの事態における学生の損でだれかが得をしているわけじゃない。大学も大学で新たな負担を被ってるはず。経済的に本当に困っている学生に対する補助はすべきだと思うけどね。」「うん、わかるよ。限りあるお金は、本当に必要な学生の元に届くべきだと思う。私は正直親に十分助けられてるから不自由してないし。」「でもさ、給付金とかにしても、あげる人とあげない人を作るとその基準ってどうやって決めるの?線引きやその手続きがまた難しそう。一律給付がはやいんじゃない?」「でもそしたら具体的にいくら求めるべきなんだろう…?」「ちょっと待って。私の考えは少し違うんだけど、経済的に困っている学生のためというよりかは、全学生の、払った学費分と同等レベルの教育を受けられるはずという権利を、主張していいと思うの。学生の、意思表示としての、署名。」「なるほどね。でも、他大学の様子からも学費減額が現実として難しいということを感じていながら署名活動をしても、パッションを持ってできる気がしないんだよね。私たちの気持ちがこうやって揺れている中、強いエネルギーが必要な署名活動なんてできるのかな…」このような議論を夜遅く、2時間半話して、日付が変わりそうになったのでミーティングは終了。や答えは出なかったけど、自分たちが払う学費について、深く考えることができた一夜。

8 信じて待ち、私たちにできることはやってみる

先生達や職員の方々も、なにかしようと今も考えてくれているはず。信じて少し待つことを決めた。そして、アンケートで浮かび上がった学生の不安・サークル活動は行われるのか⇒サークルの活動日の一覧を作成(7月上旬)・学内でのイベントができないから、オンラインでのイベントを行いたい⇒オンライン座談会のページを作成・アルバイトがなくなり収入がない⇒奨学金・懸賞、アルバイト情報の提供を私たち学生ができる範囲で行い始めた。5月末まで経済的な支援について大学側の何も動きが何も見えなかったら、さすがに私たちが動き出すことも決めた。

9  大学側からの動き(5月7日)

国際関係学部の学部長からWi-Fiルーターの貸し出しを含む3点の提案についての回答が、全学生にあてに届く。その後、緊急支援奨学金の創設のメールが届き、経済的に困ってる学生が少しでも救われる道ができた。

10    〜to be continued...〜

K-commuをはじめて、大学からもいろいろな支援が設置されました。様々な支援は私たちの団体を含めた様々な学生団体や教職員の方の協働で実現しているものだと思います。これからも、より多くの「県大に関わる人」がWithコロナの時代の共存策を手探りで見つけていけますように。その手探りの一部を私たちK-commuが担うことができれば幸いです。私たちの活動はみなさんとこれからも続きます。